皆様こんにちは。エールハウス藤沢店 二級建築士の新井田です。
今回は雨漏りの修繕をさせて頂いたリフォーム工事施工事例をご紹介致します。
雨漏りについて
皆様雨漏りは経験されたことはありますか?
天井や壁に雨染みができてしまう、症状が悪化するとポタポタと垂れてしまうなどとても困りますよね。
雨漏りの恐ろしいところは、
- 構造材などを腐らせてしまうなど二次被害につながってしまうこと
- カビの繁殖や湿った木材を好むシロアリを呼び寄せてしまう原因になる
ことがあります。
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さらには、屋根裏には電気配線や、照明器具の配線との接続部などの電気設備が配線されていますので、漏電による停電や火災にもつながりかねません。
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照明内部に雨水が溜まってしまった様子
雨漏りは工務店泣かせとよく言われますが、原因の特定が難しく、原因箇所を推測し、修繕工事をしても治らない場合もあるほど難しい工事です。
また原因箇所が雨漏り箇所の真上だとは限らず、構造材を伝わり雨漏り箇所とは関係なさそうな場所から侵入していたケースも少なくありません。
天候状況に大きく左右される場合が多く
- 雨の強さに関係なく風向きによる吹き込みで普段雨のかからない場所に雨水がかかったことにより雨漏りが発生する
- 気圧の関係で室内の気圧が低くなると負圧の関係で建物内に雨水が侵入してしまう
といった場合もあります。
※気圧の仕組みにつきましてはエアコンのドレンについて解説したブログをご参照下さい。
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天井雨漏り
雨漏りには様々な原因があり、建物外部のどこからでも雨が侵入するリスクがあります。どんなに点検しても原因箇所がわからない場合も少なくありません。
その場合は雨漏れ箇所の外壁、または内壁を部分的に解体し構造材にどのように雨染みができているのか、などを詳しく検査する必要がある場合もあります。
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壁の雨漏り
雨漏り修理リフォーム工事施工事例のご紹介
雨漏り原因調査
さて本題の今回雨漏りリフォーム工事を施工させて頂いたお客様のご紹介をいたします。今回のお客様はベランダ下のお部屋の壁から雨漏れが発生するとの事でした。
早速実際に現地にお伺いし、さまざまな個所を調べます。
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雨漏りの様子
今回の雨漏り症状はベランダ下の和室サッシ上部からの雨漏りで、長雨だと漏れてくるとの事でした。
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鴨居とサッシの取り合いからの雨漏り
二階のお部屋には雨漏りがなかったので、屋根の可能性は低いと考え、可能性として二階のお部屋のサッシか、ベランダではないかと考えました。
ベランダは外付けアルミ製のベランダでした。外付けだから雨漏りなんて起こらないと思われがちですが、そんなことはありません。
外付けのベランダは建物の構造部材の桁梁にボルトで固定しますが、ボルトを打つ際、ボルトにコーキングを打ち、ボルトを締めます。しかし、年数が経つにつれコーキングが劣化してしまうと、ボルトから伝った雨水が構造材に染み込み室内に流れ込んできます。
外付けベランダからの雨漏りはこのパターンが一番多い事例です。
さらに勾配を見てみると、基本的には外壁が上、手摺側が下になるよう雨勾配を取りますが、微妙ですが水平よりもやや外壁が下となっている状況でした。
これでは外壁側に雨水がたまってしまい、雨漏りがしやすくなってしまいます。今回のお客様宅はベランダ下に※水切りも入っていませんでした。
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※水切りとは?
水切りとはサッシや土台と外壁の間に取付け、外壁の防水紙の裏に板金を立ち上げ万が一サッシの隙間などから雨が侵入しても室内に入り込まないようにする板金のことを言います。
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水切り板金
上記の点を踏まえ、今回はボルト穴から雨水が侵入した可能性が高いと考え、まず段階的にサッシの前にベランダを直すことにしました。
ただ雨漏りは決定的な原因がわからない場合、原因の可能性がある箇所を順々に直していくか、原因となりそうな箇所をすべて治すかお客様と入念に打ち合わせをしてからの工事をお勧めいたします。
今回はベランダを先行しなおしますがそれでも雨漏りが治らない場合はサッシの入れ替えをするようお客様と打合せをし、工事に取り掛かりました。
リフォーム工事スタート!
まずは既存のベランダを取り外します。今回はベランダの新設はせず、既存ベランダを再取付けする為慎重に取外します。
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ベランダ撤去
外し終わったら壁を雨漏り箇所の確認と水切りを入れる為、部分的に解体します。
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壁の部分解体様子
解体すると桁梁が確認できます。
雨漏りが発生していた箇所の真上のボルト穴が黒ずみや雨染みができてしまっています。
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桁梁のボルト穴 雨漏り箇所
逆にコーキングが残っていた箇所については木材の腐食は見受けられませんので、やはりベランダからの雨漏りが原因だったようです。
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桁梁のボルト穴 雨漏りしていない箇所
次に板金屋さんに特寸で折ってもらった水切りを大工さんに納めてもらいます。
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水切り板金取付け
その後防水紙張り→左官の職人さんがモルタル補修→塗装の職人さんが色合わせ塗装と工事を進め、最後に既存のベランダを組みなおして完成となります。
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ベランダ補強取付け
ベランダを組む際に勾配を確保する為既存の柱を切詰めたり、また強度確保の為に柱の補強なども一緒に行いました。また雨樋もありませんでしたので新設いたしました。
もちろんボルトを打つ際にコーキングもしっかりと打ちましたので、ベランダからの雨漏りはこれで解決したと思われます。今のところ雨漏りは治まったようで、お客様に大変喜んでいただく事ができました!
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