洗面台から漏水が… ~緊急漏水修理工事~

皆様こんにちは。エールハウス藤沢店二級建築士の新井田です。

今回は漏水でご自宅の水道が使えなくなってしまったお客様の事例のご紹介です。

夕方お客様より漏水してしまったとご連絡を頂き、すぐ現場調査にお邪魔させて頂きました。

現状確認してみると、水道メーターで止水している状態で、バルブを開けると洗面台近辺から水が噴き出す音が鳴り響く状態でした。

漏水箇所を探すため、洗面台キャビネット内、建物外回りを確認したところ漏水箇所が判明できず、床下に潜り確認したところ洗面台に続く給水管から大量に水が噴き出してしまっていることが判明しました。漏水箇所より前に止水バルブがありませんので水道メーター前の止水バルブを閉めない限り漏水したままになってしまいます!!

そこで今回の内容の『緊急漏水修理』をおこなうこととなりました。

 

が、まずは給水設備についてご説明していきたいと思います。

 

給水管の仕組みについて

工事内容の説明の前にまずは給水管がどのように建物内に配管されているのか、また名称についてなど詳しくご説明致します。

 

・配水管(水道本管)

配水管は別名本管と呼ばれる街全域に配水場から各ご家庭の前まで浄水を供給する為の管で、配水管から分岐して建物内に浄水を引き込んでいきます。

公道の地中内に埋設されており、管理は各市町村の水道局で管理されています。

 

・止水栓

止水栓は水道メーター手前の二次止水栓、水道メーターと配水管の途中に設けられる一次止水栓の二つが設けられており、配水管から供給される水流を一時止める、または水量を調整する為に設けられています。二次止水バルブを閉めると建物内の給水が止められます。

また、止水栓はシステムキッチンやトイレ、洗面、お風呂などの衛生設備機器内にも設けられており、設備機器で漏水などのトラブルがあった場合などに機器内で止水することにより建物内すべての給水を止めることなく機器のみの止水をすることが可能です

 

・水道メーター(量水器)

二次止水栓と隣接している使用水量を図るもので水道の使用量を計測するための物です。二か月に一回水道局の職員さんが検針に来ますが、その際にこのメーターを確認して検針します。

また、建物内で水の使用があった場合に回るパイロットマークと呼ばれる表示があり、室内側の水を使用していない状態でも回る場合は漏水の疑いがあります

メーターまでの漏水であれば水道局にて無償修理が可能ですが、敷地内以降はご自宅の所有者様自身での修理が必要となります。

 

・水道メーター以降

水道メーターより先は敷地内の給水管は庭の地中を通り、各設備機器のある室内に分岐されていきます。

分岐された給水管は設備機器の水栓に接続していきます。

引用元:小田原市HPより

パイロット針

引用元:神奈川県HPより

給水管の材質

・鉄管(鋼管) 

ひと昔前まで主流だった配管で、耐久性のある材料として使われていましたが、年数があると錆などが発生して小さな穴が開き漏水してしまうケースが多い為、近年では使われなくなりました。

 

・VP管、HIVP管

近年よく使用されている灰色のポリ塩化ビニル製のVP管を使用されています。しかしながら衝撃や急な温度変化に弱い為VP管より硬質なHIVP管が一般的に使われています。

【VP管】

引用元:エスロンHPより

 

・ポリ管

ポリエチレン樹脂管はHIVP管よりも衝撃などに強い配管でHIVP管と用途により使い分けられている配管です。

主に浴室の追炊き配管などにも使用されています。

 

・銅管

鉄管同様ひと昔前までは一般的だった配管で、高温にも耐えられる為、給湯管に使われる場合が多いです。材料が高額な為、現在ではあまり使用されなくなりました。

引用元:NJT銅管株式会社HPより

 

緊急漏水工事

お客様宅は洗面台に接続されている給水管が床下で漏水してしまっていました。

鉄管でしたので、錆びで穴が開いてしまい、噴き出してしまったようです。床下でかなり漏水していた為びしょびしょになってしまっていました。床下での作業は難しかった為、その日は水道メーター横の止水栓を、使う時のみ開け夜の間は何とか凌いで頂きました。

翌日の朝に庭側から給水管を止めてしまう事にしました。

翌日水道の職人さんに来てもらい、敷地を掘り返し既存の給水管を出します。

今回はひとまず大掛かりに工事せず、洗面台につながる給水管に蓋をして一時的に止めておきます。

既存のVP管から分岐された鉄管を切断しHIVP管に変更して蓋をします。漏水箇所に水が行かない用にすることで洗面台以外の場所は使えるようになります。しかし洗面台につながる給水管を止めてしまったため洗面台は使えなくなってしました。改めて洗面台を交換するとともに新しくHIVP管を建物内に引込み新しい配管をつなげることで漏水を修理します。

それに合わせ内装も綺麗にし、完全に漏水修理を行います。

次回は今回の続きで洗面交換と給水管の引き直し工事についてご紹介しますのでお楽しみにしてください。

エールハウスでは、建築士、インテリアコーディネーター、また整理収納アドバイザー1級、住宅収納スペシャリスト等の住まいに関わる資格を持った女性スタッフがおります。横浜・藤沢・湘南エリアでリフォーム・リノベーション・新築をお考えの際は、お気軽にエールハウスまでご相談下さい!

お問合せ