瓦屋根にはご注意を!~瓦屋根の注意するポイント② 棟瓦編~

 皆様、こんにちは! エールハウス藤沢店スタジオ、二級建築士の新井田(ニイダ)です。

 本日は、前回(瓦屋根にはご注意を!~瓦屋根の注意するポイント)に引き続き、瓦屋根の注意点についてお伝えします。前回のブログでは平瓦の注意するポイントについてご説明いたしましたので、今回は棟瓦の注意するポイントについてご紹介いたします。

屋根の棟(ムネ)って何?

 まず始めに、棟についてご説明します。

 棟とは、屋根が交差して山型になっている部分のうち、屋根の接合部にあたる部材で、屋根の接合部から雨が侵入するのを防ぐ目的で取り付けられているのが棟瓦や棟板金になります。

 しかし、棟は基本的に建物の一番高い部分にあるため、風の影響を一番受けやすい場所になりますそのため今回の台風では、平瓦よりも棟瓦の被害のほうが圧倒的に多く見られました。特に旧工法により施工された棟瓦は、かなりの被害が見受けられましたので、ご注意ください。

崩れた棟

台風による強風でこの様に棟が崩れてしまいます

棟瓦の施工方法

 それでは棟瓦の施工方法についてご説明いたします。

 旧工法は平瓦同様土葺き(大回し工法)が一般的で、のし瓦を葺き土で重ねてゆき、一番上の冠瓦と呼ばれる瓦を被せて銅線で止めて、面戸と呼ばれるのし瓦と平瓦の隙間を漆喰で埋めるいう施工方法です。

旧工法

旧工法

 

 しかし、旧工法で施工された棟は、平瓦と同様に阪神淡路大震災で甚大な被害がありました

 そのため、現在の棟瓦はガイドライン工法と呼ばれる工法に変わり、新たに金物と棟芯材と呼ばれる部材が追加されて、漆喰も南蛮漆喰と呼ばれる通常の漆喰より、高耐久・高防水性能に優れたものに変更されました。施工方法も見直され、より強度を出すために棟補強金物を堅桟と呼ばれる横部材に取り付け、そこに棟芯材を固定し、その周りに南蛮漆喰を塗って、のし瓦、棟瓦を乗せ、最後に冠瓦をビスで棟芯材に打ち付けます。その他、のし瓦同士を銅線で緊結させるなどの施工方法が変更されました。

ガイドライン工法

ガイドライン工法

 

 現在はこの工法に変わったため、工法が変更された後に施工した棟瓦の強度は格段に上がりました。

 瓦屋根が不安な方、是非ガイドライン工法へ変更されることをお勧めいたします。

 最後に今回の台風被害では棟瓦が飛ばされ平瓦が割れてしまう、隣の車に飛散して車を傷つけてしまった、など二次災害も起きているのが現状です。

 また地震が多い日本で、近いうちに首都直下型地震が発生する予想や、地球温暖化で台風の勢力が強まるなど様々な災害が予想されています。

 皆様のご自宅や身の危険を守るためにも、一度お住まいは安全かどうか見直してみてはいかがでしょうか。エールハウスでは屋根無料調査を行なっておりますので、お気軽にご依頼ください。この機会に一度ご自宅の瓦の工法を一度確認してみてはいかがですか?

 横浜・藤沢・湘南エリアでリフォーム・リノベーション・新築をお考えの際は、お気軽にエールハウスまでご相談下さい!

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