瓦屋根にはご注意を! ~瓦屋根の注意するポイント3~

 皆様、こんにちは! エールハウス藤沢店スタジオ、二級建築士の新井田(ニイダ)です。

 2020年に入り、いよいよオリンピックイヤーがやってきましたね!どの位盛り上がるのか、いまから楽しみです♪

 今回のブログでは、前回(前回のブログはこちらをチェック)に引き続き瓦屋根の注意点についてご紹介いたします。

 皆様の中でラバーロック工法という施工工法をご存じの方いらっしゃいますでしょうか?

 ラバーロック工法は一時期すごく流行し、特に訪問販売業者が多くおこなっていた工法で、瓦屋根の住宅でかなり多く施工されています。そのため、瓦屋根のご自宅にお住まいの方は聞いたことある方もいらっしゃるかと思いますが、このラバーロック工法という施工工法は、実は建築業界(瓦職人)の中で賛否が分かれています。

 なぜ賛否が分かれているかという事を簡単にご説明すると、ラバーロック工法という施工方法は、間違った施工で行われると、瓦と瓦をつたう雨水をせき止めてしまい、水が溜まり雨漏れを引き起こしてしまうといわれています。

間違ったラバー工法の写真

 

 瓦屋根は、瓦の重なりで雨水の侵入を防いでいます。瓦の隙間から雨水が入っても下の瓦の隙間から流れ出る仕組みになっています。

 しかし訪問販売業者の中には、「瓦すべてをコーキングすることで雨の侵入、ズレなどを防ぐことが出来ます。」と言い、瓦全体をすべてコーキング(間違った工法)してしまいます。

 いくらコーキングをしたと言っても、瓦すべてとなると完璧に隙間を防ぐことはできないので、雨水は入ってしまいます。そうなると雨水が瓦の隙間から排出されず、雨水がたまってしまい、その結果として雨漏りをしてしまうという恐ろしい事態が生じてしまうのです。

 また、瓦は隙間から換気し、軒裏の湿度を下げたりする利点がありますが、コーキングをしてしまうと換気が出来ず、瓦下の桟木などの下地材が傷んでしまうなどのリスクも高まります。

 正しいとされている工法は、次のような一部分のみコーキングを打つ工法とされています。

こちらが正しいとされるラバーロック工法

 このように正しく施工することで、瓦のズレが予防でき、瓦の隙間から雨水が入っても下の瓦の隙間から流れ、瓦は隙間から換気して軒裏の湿度を下げたりする利点も得られます。

 しかし、ラバーロック工法で施工されている瓦屋根は、コーキングでくっついてしまっている為、周りの瓦まで煽られ、被害が拡大してしまっていたり、コーキングを打ってしまうと瓦の再利用ができなくなってしまうということから、正規の施工方法としては問題がある施工方法となっています。メンテナンスの金額もかかったり、何よりせっかくの瓦屋根の景観も悪くなってしまいますよね。

 あまりお勧めできる工法ではないので弊社では葺き替えか積み直しをお勧めする場合がほとんどです。いまだに訪問販売業者で、ラバーロック工法を進めてくる業者もいるようなので、皆様も十分注意することをお勧めいたします。

 

 

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