LMC多能工育成研修に参加しました♪ ―その七―

 こんにちは! エールハウス旭店、リフォーム・リノベーションアドバイザーの川﨑です。

 前回に引き続きLMC多能工育成研修についてご報告いたします。今回は『木造軸組工法(在来工法)の構成』について書かせていただきます(LMC多能工育成研修に参加しました その六はコチラ)。

➀壁の構造

 木造軸組工法の壁は、真壁と大壁に分類されます。

 真壁は和室向けで、大壁は洋室向けになります。真壁か大壁かによって使用する建材も変わってくる為、構造の違いを把握しておく必要があります。

(1)真壁

 日本古来から現在に至る手法のひとつで、柱を表に現して柱と柱の間に壁を取付けたものです。この手法は和室建築の設計に多く見られます。従来の和室では、室内側は真壁、外側を大壁で仕上げる構造が用いられます。これを『内真壁外大壁(うちしんかべそとおおかべ)』といいます(近年の新築の和室では、大壁で仕上げられることが多くなりました)。

(2)大壁

 柱の外側に壁の下地(合板・石膏ボードなど)を付けて、柱や梁などの骨組みを包む仕上げ方です。近年の住宅は、ほとんど大壁で仕上げられています。

②床の構造

 床の構造は木材で下地を組み、その上に床材を仕上げていく構造と、コンクリートの表面に直接仕上げていく構造があります。一般的には、大引きや梁・根太など木材で下地を組み、合板で平面を作って、その上に床材などで仕上げを施します。

 近年では根太を設けず、厚24mm以上の床下地合板を直接大引きや梁材に留め付ける『剛床工法(根太レス工法)』が普及しており、根太工法に比べ地震や台風時に発生する水平力に対して強く、火打ち梁を省くことが出来ます。

③天井の構造

 天井の構造は、戸建住宅のような小規模な建築の場合、木材で下地を組むのが一般的です。

 小屋組あるいは上階の床梁に吊り木受けを取付け、そこから吊り木を下ろし、野縁受け、野縁を吊って天井を張ります。

④外壁の構造

(1)湿式工法

 湿式工法は、現場で水を混ぜながら作ったモルタルや土壁などの材料を使う方法です。

 施工は天候に左右され、乾燥の為の養生期間が必要なので工期は長くなります。壁仕上げの例ですと、漆喰、リシン、モルタル壁などの左官仕上げがあります。

 柱→木摺→透湿防水シート→ラス網→モルタル左官仕上げの順で施工します。

 現場作業なので手間はかかりますが、材料の種類や調合方法で様々な質感や雰囲気が楽しめます。

(2)乾式工法

 乾式工法は、工場で生産されたパネルや合板、サイディングなどを現場で取り付ける工法です。養生期間の必要が無いので、天候に左右されることなく工期を短縮できます。

 柱→合板→透湿防水シート→通気胴縁→サイディングの順番に施工します。

 外壁仕上げでは、工場生産のパネルを現場で取り付けるサイディング材が代表例です。

(3)通気工法

 外壁材(サイディング等)と透湿防水シートの間に通気層を設けることにより、屋内の湿気、および外壁の接合部などからの侵入した雨水を屋外に排出し、構造耐力上主要な部分の性能を長期間維持する構造です。

通気工法の働き】

 透湿防水シートにより、屋内の湿気は通気層に排出され、内部結露を抑制します。外壁の接合部等から侵入した雨水は、透湿防水シートにより室内への侵入を抑制します。

 

 ざっくりですが、木造軸組工法(在来工法)の構成についてでした。

 次回は『建築材料』について書かせていただきます。

 それではまたよろしくお願い致します。

 

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