和室床下に白蟻被害💦修繕工事事例をご紹介

みなさん、こんにちは!エールハウス藤沢店スタジオ、リノベーション設計・施工プランナーの荒川です。

リフォームやリノベーションをしようと思われるきっかけは、内容や状況によってさまざまなケースがあると思いますが、

「古くなった・汚くなった・壊れた箇所を直したい」

「不便・不安・危険な箇所を解消したい」

といった理由をお客様からお聞きすることが多いです。そのような時、その問題箇所を直すことはもちろんですが、それだけではなくせっかくの機会だと考えて少しプラスアルファをしてみるとリフォームするのが楽しみになり、リフォームをやって良かったと思えます。

今回は『2階和室床下の白蟻被害についての修繕工事の工事事例』をご紹介します。

工事中に発覚!!白蟻被害!! 

白蟻被害 梁の切断面

 

お客様のご要望・現況

今回、「2階和室の畳をフローリングにしたい」とのご要望をいただきました。

現状

 

プランニングポイント

畳は一般的に厚みが55ミリ又は60ミリありますが、フロアー材は一般的に厚みが12ミリです。畳をどかしてフロアー材を張るだけでは厚みが合わず、周りと段差が出来てしまいます。そのため、厚みの違いのぶんだけ下地を組んで床高を調整し、フロアー材を張るようにします。

畳を一部上げて畳の厚みや周りとの高さの違いを見て、今回も従来通りの施工で大丈夫か念のため事前に確認しました。

畳の厚み確認

まわりとの高さ確認

 

隣接の広縁の床が傷んでいる箇所があるので、そこはベニヤ補修をしてから部屋と同じフロアー材を重ね張りする事にしました。

 

工事スタート!

まず全ての家具や荷物を一旦部屋から出し、畳を上げて搬出します。

事前にご相談のあった、もういらないと言うタンスの解体搬出のお手伝いをしました。

タンス解体

続いて、全体的に床高さを改めて確認しながら下地を組んでいきます。

 

・・・と、順調に工事を進めていけるかと思っていたところで大工さんから思わぬ話が!

「この床、危ないかも」

どういうことかと慌てて確認すると、畳を上げた状態の床の上で大工さんが作業をしていると

「どうも床がきしむところがある」

 心配になり確認の為に何か所かビスを試し打ちしてみても

 「効いている手応えが無い」

「多分この下は腐っているか、だいぶ傷んでいるはずだ」

・・・とのことでした。

 

ひとまずお客様に現状のご説明をしました。そしてお断りをした上で、目視で確認するために床のベニヤを一部切り開いてみることに。

すると、なんとベニヤの下の大きな梁や桁、またその下の柱に至るまで非常に傷んでいるではありませんか。

床下点検

床下点検

床下点検

 

これは『白蟻による被害』と思われます。

さすがにこの状態ではこのまま床だけの工事を、というわけにはいきません。このままでは大変危険です!工事の趣旨が変わるほど、工事の規模は一気に変わってしまうことがあります。

 

しかし、あくまでもここはお客様の家。

  • 現実的に今これだけの状態だということ
  • 現状の危険性
  • これからどうしたら良いのか
  • どこからどこまでを、いつ

など今の時点で言えることや考えをお客様にお話しました。

そして『お客様はどうお考えか、どこまでをお求めされているか』をよく聞きました。

 

こういった時、このお打合せがとても重要です。

何か物事を進める時や方向転換をする時はお互いに考えている方向性が合っているか、同じ方向に進んで行こうとしているかをしっかり確認し合わないといけません。

また『言った』『言わない』にならないようにも注意しないといけません。

一方的な思い込みや勘違いがすれ違いとなり、トラブルの原因になってしまうからです。

 

今回も、落ち着いた状態でお客様としっかりお打合せをしてお互いに方向性を確認し合いました。その結果、あちこち大々的に・・とはせずなるべく範囲を限定的にした上で、ただ少なくとも今回発覚した梁や柱などの問題については、その範囲内でしっかり直すこととなりました。

 

予定を組み直して、改めて、

工事再スタート!

今度は下の部屋からの作業がメインとなるので、1階の部屋の家具や荷物を移動します。作業をする範囲だけビニールで囲って養生します。

養生

養生

養生

 

問題の梁や柱まわりの天井と壁を部分的に撤去します。

天井解体

壁解体

 

2階側からも梁あたりの床下地を撤去します。

床解体

床解体

 

柱や筋交い、その付近の外壁の下地は原形が無い程の状態です。梁の白蟻の被害は柱付近だけではなくこの梁の全体にいきわたっていました。

白蟻被害

白蟻被害

トンカチで叩くと丈夫なところとは感触も音も違い、スカスカな感じがわかりました。

撤去した梁などの断面を見ても白蟻の被害があるのがわかります。

白蟻被害 蟻道

白蟻被害

白蟻被害

 

幸いにも見える範囲では解体した先の土台や桁、他の柱はここまでの状態にはなっていませんでした。

室内側から出来る範囲で土台や桁、外壁の下地、柱などを直していきます。

 

2階床下地や1階天井を組み、断熱材を入れて石膏ボードで塞ぎます。あとは内装を仕上げて1階は完成です。

断熱材

断熱材

天井・壁下地

これで安心して当初の2階の床の工事が出来ます。

広縁の床がブカブカするのは単純に床材の劣化でした。ベニヤで補修してから部屋と同じフロアー材を重ねて張りました。

床仕上げ

広縁のベニヤ補修

 

最後に家全体の白蟻消毒をして、全ての工事が完成です。

 

工事完成!

工事前

工事後

まわりの天井や壁とはかえって中途半端に合わせずに、部屋に合う色の見切り材を付けてアクセント的に明るい色のビニールクロスで仕上げました。

工事前

工事後

 

お客様の声

エールハウスさんには家の事でこれまでも色々お世話になってきました。当初は「畳をフローリングにしたい」だけでしたが、いざ蓋を開けてみたらまさかこんな大ごとになるとは思ってもいませんでした。

問題がわかった時はとてもビックリして不安でいっぱいでした。でも、ちゃんと説明してくれて気を使っていただきながら進めてもらって、思いのほか早く予定を組み直してもらい、しっかりと巧いこと直していただいて、お陰様でとても心強かったです。

あんな状態になっていたと知ってとても恐ろしく思ったくらいなので、これを知らないままでいたらと思うと更に恐ろしい話です。大工さんが気付いてくれたお陰で見直す良い機会になりました。本当にありがとうございました。もしまた何かあればエールハウスさんにご相談しますので、今後ともよろしくお願いします。

 

エールハウスでは、建築士、インテリアコーディネーター、また整理収納アドバイザー1級、住宅収納スペシャリスト等の住まいに関わる資格を持った女性スタッフがおります。横浜・藤沢・湘南エリアでリフォーム・リノベーション・新築をお考えの際は、お気軽にエールハウスまでご相談下さい!

お問合せ