実際どんな感じなの?【外壁塗装工事①】

 みなさん、こんにちは! エールハウス横浜店の川西です。

 戸建て住宅にお住まいの皆様は日々なんとなく「10数年ほどを目安に外部の塗装をしないとなぁ・・」とか「何か手入れをしないとまずいかなぁ?」など考えられているのでは無いでしょうか。

 今回は大事なお住まいにとって切っても切れない外部の塗装の意外とわからない施工手順についてお話ししたいと思います。

 

①事前養生

 現場の状況にもよりますが、主に地面がコンクリートの場合に養生を行います。足場を組み立てる前に建物の全周の床にロール状のブルーシートなどを敷き込み、これから行う塗装工事での塗料の飛散を防ぎます。

ブルーシート

 足場が組みあがってからだと色々障害物があるので大変ですが、何もない状態だと簡単に且つ綺麗に敷きこむことができます。

 

②足場の架設

 お客様にとって最善の施工を約束するためには、作業足場の架設が不可欠です。高品質な施工はもちろん作業員の安全を守る上で重要な役割をもちます。どんな仕事でも良い仕事をするには良い環境が必要ですよね!施工の職人さんにとって良い仕事環境を作ってくれるのが作業足場なのです。

クサビ緊結式足場

 足場はクサビ緊結式足場を採用しています。クサビ型になっている足場部材を、受けがついた柱材にハンマーで打ち込んではめ込んでいきます。枠組み足場や単管ブラケット足場と違い、電動工具やラジェットレンチなどが必要なく、短時間でがっちりとした安全な足場が組み立てられます。

真和カタログより

 踏板(アンチ)は1800,1500、1200,900,600と豊富にあり、基本は1800ピッチに柱材を建て、建物の間口に合わせてその他の部材の幅で調整していきます。

メッシュシート

 足場が組みあがったらメッシュシートを張り込んでいきます。メッシュシートは作業員の転落防止はもちろん、塗料の飛散防止対策、ビニール養生やその他道具類の落下防止にも一役買います。 

 

③足場架設後の外壁点検

 足場が組みあがったら取り急ぎ行うのが、外部の再点検です。もちろん工事ご契約前の下見の段階でしっかりと現状調査を行うのですが、どうしても建物上部や2階周りに関しては、実際に手に触れて確認することが出来ず細かな劣化等の判断ができません。そのため、足場が組み終わったら実際に足場にあがり、外壁や天井や雨どいなど実際に手に触れ腐食や不具合などがないか、くまなく確認します。そのまま塗装で仕上げられない重大な問題があればすぐにお客様に報告し、改善策をご提案させていただいております。

 よくある問題としては軒天井や破風板に水が周り下からみるとなんともないのですが手で触るとボロボロに腐食していたりします。塗装専門店だとその時の対応は難しいと思いますが、大工・板金工他自社職人で施工している弊社は柔軟に対応できるのでスムーズに工程修正できるのが自慢です。

 

④外壁高圧水洗浄

 新しく塗装を施す前に、塗料の密着性を高めると共に脆弱している塗膜を剥がす為に、外壁を洗浄していきます。長年蓄積された埃や塵、苔などを綺麗に洗い流していきます。

 高圧洗浄はメッシュシートで建物を覆っていてもかなり霧状のみずが飛散します。洗浄の日が雨の日ならラッキーですがなかなかそうも行きません。高圧洗浄の日が分かり次第、ご近隣さんにご挨拶させていただき、その日は洗濯物干しを控えていただいております。

高圧洗浄機

 工事で使用する高圧洗浄機は、一般的に家庭で使用する電気式の高圧洗浄機とは圧が違います。

高圧洗浄

 付帯鉄部の雨戸などもしっかり洗浄していきます。

★高圧洗浄の動画はこちらをクリック

 

高圧洗浄後

 ついでに網戸もきれいにしておきます。

 

⑤鉄部・木部のケレン作業

 塗装工事のご紹介なのにまだ何も塗っていませんが、まずは鉄部と木部の塗装を行う前に皮スキというヘラのような道具と、タワシのようなマジックロン・サンドペーパーを駆使して既存の塗膜に細かい傷をつけていきます。細かな無数の傷をつけることで新しく塗布する塗料の密着性をより高めます。

ケレン作業

 脆弱して浮いている塗膜は皮スキを使い剥がします。この作業のことをケレンと言います。諸説ありますが、このケレンという言葉の由来は明治時代に来日した外国人技師が清掃を促す『クリーン!』と言ったところ日本人が間違えてケレンと覚えて使いだした・・らしいです。

 ケレンには明確に方法が4つに区分されています。

  • 第1種ケレン:腐食が多く手作業でのケレンができない場合、研磨剤を高圧ホースから吹き付け、塗装面を剥がすブラスト工法を行う。騒音と粉塵がすごいので一般住宅ではまず行わない工法
  • 第2種ケレン:ディスクサンダーやワイヤーブラシなどの電動工具を使用し腐食箇所を除去していきます
  • 第3種ケレン:上記電動工具と手工具を併用して素地調整を行う。

 主にこの第3種ケレンが一般住宅で行うケレン方法になります。

  • 第4種ケレン:下地は問題なく汚れや付着物を落とす程度。サンドペーパーを使い、電動工具は使用しません。

 

 

 今回一切、塗装作業は出てきませんでした。外部の塗装工事は塗装がメインではありますが、実はそれまでの下ごしらえも重要なのです。段取り8分とはよく言ったものですね。次回はいよいよメインの塗装工程に入っていきます。お楽しみに♪

 

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