2階トイレのリフォームの意外な注意点!?あまり知られていない問題とその対処法!

 皆さん、こんにちは。エールハウス湘南スタジオ、リフォーム・リノベーションアドバイザーの荒川です。

 戸建ての場合、最近は1階だけでなく2階にもトイレがある家は普通になってきました。家の中にトイレが2箇所あれば、家族でタイミングが重なった時でも安心ですし、夜中にトイレに行くために階段を上り下りする必要もなく安全です。また、トイレの不具合で使用出来ない事態に陥っても、もう1箇所トイレがあれば、直すまでの間にトイレ難民になる心配もありません(^^)/

 それらの利点もあり、昔の造りの家にお住まいのお客様からは『1階にしかトイレが無いので、2階にもトイレを新設したい』といったご相談をいただくこともあります。既に2階にあるトイレのリフォームですと、2階は主に家族だけが使うことが多いので、1階に比べると工事の規模もあまりオーバーにせず、【便器の交換】と【内装の貼り替え】などの比較的簡単な工事だけにされる方が多い傾向があります。

 1日で終わる工事なので、気軽にリフォームができますね♪

 ただ、そんな2階のトイレの工事、実はあまり知られていない注意すべきことがあるのです。今回はそのお話をご紹介します!

 

カタログに掲載されている注意点!

 まずはこちらをご覧ください。

TOTOカタログより

LIXILカタログより

 読むのも嫌になるほどギッシリ書かれていますね。これはTOTOとLIXILのそれぞれのトイレのカタログの後ろの方に載っている注意事項をまとめたページです。その中にこんな一文があります。

「2階以上にトイレを設置する場合、排水管内で大きな圧力変動が起こる危険性があるため、必ず通気管を立ち上げてください」(TOTO)

「2階以上の建物にトイレを設置する場合、排水管内で大きな圧力変動が起こる恐れがあります。排水管には必ず通気を確保してください」(LIXIL)

 どちらも同じことを言っているのですが、下の画像のように『便器の排便管がそのまま1階へとつながっている場合、その配管を分岐させて2階の便器より高い位置まで立ち上げて、吸気弁等を設置していないとダメですよ』ということです。

 吸気弁が無いと、トイレの水を流すことによって配管内の空気も引っ張られていき、配管内が負圧となるので、近くの配管(手洗い器などのトラップ部分)の水まで引っ張られてしまい、『最悪の場合、防臭の役目でもある封水が切れて臭気が上がってきてしまうということのようです。

 プロのリフォーム業者でも、このことを知らない方はまだまだ多いようです。『他社にて工事された2階のトイレで、流した後にボコボコッと音がする』とご相談を受けたことは何度もあります。

 大抵の場合はこのケースで、見積りの際にこの説明をされておらず(あえて説明を省いているのか、知らないからなのかはわかりませんが)、吸気弁等がないことによって起こる現象だったりします。

 工事する前は問題がなかったとしても、注意が必要です。例えば、排便管を切り回すことにより排便管の長さや曲がりが増えますし、リモデル便器では排水アジャスターの分、同様なことになるので、ただ便器を同じように変えただけ、と思っても厳密には違うのです。

 最近の家では大抵の場合、吸気弁等がついているものですが、全ての家でついているものではありません。昔の造りの家では付いてないことが多いので、この問題をクリアしなければいけません。ただ、新築時のように小屋裏や外部に吸気弁を設けようとすると大がかりになってしまいます。

 

吸気弁を設置しましょう!

 そこで私たちがよく使うのはこちら!

スリム吸気弁 前澤化成工業㈱カタログより

 排便管を切り回す際に、この吸気弁を排便管に接続し、壁内に管を立ち上げます。部分的には壁の工事が必要ですが、出来上がりはコンセントのプレートのようなものが見えるだけなので美観も損ないません。最小限の工事で吸気弁を設置することが出来ます。

 

【施工事例①】

施工後

 

【施工事例②】

施工後

 

 「吸気弁を設置しなければ絶対に問題になる」とまでは言えませんが、工事後に問題が起きてからでは、また便器を外して内装をやり直す事になってしまいますので、基本的には推奨したい工事です。水や匂いに関わる事なので、慎重にご検討ください。

 

 2階のトイレのリフォームをお考えの際は、ぜひ私たちにお任せください(^^)/

 

 

 横浜・藤沢・湘南エリアでリフォーム・リノベーション・新築をお考えの際は、お気軽にエールハウスまでご相談下さい!

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