こんにちは!二級建築士の田渕です。建築の世界に入って、早くも20年以上経ちます。今まで得た知識を活かして、お客様のお役に立つ情報をお届けいたしますので、よろしくお願いいたします!
みなさんが水廻りのリフォームについてご検討されるのは、築15~20年くらいかと思います。何故なら、住宅で使われている設備品の多くが耐用年数10年~15年くらいが多いからです。
例えば、給湯機、エアコン、ウォシュレットなどが壊れる事が多い為、その機会にシスムバスやキッチン、トイレなどのリフォームを含めて計画される傾向があると思います。
そこで気になるのが、
- 水道管や排水管は普段、目にしないけどそのまま使い続けて大丈夫?
- 交換の時期とかあるの?
といった疑問が生まれてくるのではないでしょうか。
特に、マンションなどでは、漏水などが発生すると下階に迷惑をかけてしまったり大きなトラブルに発展したりしますので、気を付けたい所です。
耐用年数について
水道管や排水菅の耐用年数や交換時期については、当然劣化して漏水をおこしてから交換していては遅いので、早めに計画をする必要があると思います。
そこで参考にしたい年数は、
- 法令上(税法上)の原価償却の計算期間は15年となっています。
- 官庁営繕基準では、管の種類によりますが、20~30年となっているようです。
実際の耐用年数としては、
【上水】
- ポリエチレン管 40年
- 硬質塩化ビニール管(塩ビ管) 40年
- 鉄管(鋼管) 40年
【下水】
- ヒューム管(鉄筋コンクリート管) 40年
- 硬質塩化ビニール管(塩ビ管) 40年
と言われています。どのタイミングで交換するのが良いか計画をしておいた方が良いで
すね。
住宅で使用されている管の寿命
一般木造住宅で使用されている管は、古い住宅だと鉄管や塩ビ管が多く、現在はポリエチレン管が多いかと思います。耐用年数は40年とされていますが、漏水をおこしてから交換をしていては遅いですから早めの計画が必要となると、築25年から30年くらいが交換時期としては良いのではないでしょうか?
新築時から考えると、
- 1回目のリフォーム適齢期が10~15年くらい
- 2回目が25年~30年くらい
なので、2回目のリフォーム時期には水道管の交換を計画にいれたいですね。
リフォームの計画をするにあたって
実際に水道管(給水管・給湯管・排水管・追い炊き管など)を交換しようと思っても、
- 費用がどのくらいかかるか?
- 工事期間は?
- 住みながらできるの?
など心配ごとが多くて、どうしても一歩ふみだせないですよね。
今回は、マンションの実例をもとにお話しをしていきます。
マンションの水道管リフォーム
最新のマンションは、設備の配管は交換するものとして設計に組み込まれている所が出てきていますが、少し古いマンションでは床下に埋設されていて簡単に交換できないケースが多いです。今回のケースはそれにあたります。
工事の方法としては、
- 配管が通っている床を剥がします。
- 接続されている、浴室、洗面台、洗濯パン、トイレ、キッチンなどは一度外し、配管を交換します。
剥がした床は貼替が必要になり、浴室やキッチンなどは一度外したした場合、交換も検討しなければなりません。
洗面所の床を剥がし、新しい配管に入替えたところ。青い管が給水管、薄ピンクが給湯管、ピンクが追炊き管、グレーは排水管です。
配管交換が済むと、再びベニヤで蓋をし、その上に新しく床を貼ります。
廊下の床を剥がし、配管が現れました。古い給排水管とガス管も見えます。
廊下の配管も新しくなりました。
洋室の床下も間取りによっては配管が通っていることがあります。
洋室も床を剥がし、配管を替え、床は貼り替えになります。
内装リフォームと合わせて給排水管のリフォームも計画的に行うのが大事ですね。
工事期間としては、2~3週間かかる事が多いようです。いずれ古くなる配管類ですから真摯に向き合わないといけないですね。中古マンション購入の場合、入居前には計画にいれたいですね。
エールハウスでは、建築士、インテリアコーディネーター、また整理収納アドバイザー1級、住宅収納スペシャリスト等の住まいに関わる資格を持った女性スタッフがおります。横浜・藤沢・湘南エリアでリフォーム・リノベーション・新築をお考えの際は、お気軽にエールハウスまでご相談下さい!