みなさん、こんにちは！ エールハウス社長、一級建築士・宅地建物取引士の伊丹です。
最近リフォームをご依頼いただいたお客様から、空き家になっている実家を処分するのを手伝ってほしい、と言った相談が増えています。空き家問題をテーマにしたセミナーを行なうこともあり、現在空き家が増えている事、引き続き増える可能性がある事は分かっていましたが、実際にお客様からの相談を伺うと、空き家が増えている事を実感しました。
今回のお客様からも実際に相談された事でもありますが、家を売却するときにどうしても話題に挙がるのが、「家を解体して更地にして売るべきか？それとも家付きでそのままで売るべきか？」ということです。そこで今回のブログでは、この事について、それぞれのメリットやデメリットについて、お伝えさせていただきます。
１，更地にして売る場合のメリット・デメリット
まず、最初に家を解体して更地にして売る場合のメリットとデメリットについてお伝えさせていただきます。
更地にして売るメリット
メリットとしましては、買い手が見つかりやすいことが挙げられます。更地の状態であれば土地全体の大きさや形状が分かりやすく、新しい家を建てるイメージも付きやすいため、マイホームを建てるために土地を探している人にとっては更地の方が嬉しいと思います。
更地にして売るデメリット
デメリットとしましては、まず家や外構の解体費用が掛かるということです。
家や土地の大きさ、残置物の有無、植栽の有無、建造物の有無にもよりますが、更地にするための解体費用は数百万円掛かるのはよくあります。売れるかどうかわからない状態で高額な金銭が発生してしまうのは困るという声はよく理解できます。
他のデメリットとしては、更地にすると、家が建っていた場合と比較して、固定資産税が高くなってしまうことです。すぐに売れればその負担もしょうがないと思えるかもしれませんが、売れない期間が長くなればなるほど高くなった固定資産税を払い続けなければいけなくなってしまいます。
２，そのままで売る場合（古家付きで）のメリット・デメリット
古家をそのままで売る場合のメリットですが、簡単に言えば更地にして売る場合のデメリットがそのまま売る場合のメリットに、逆も然りといったことになりますよね。
そのままで売るメリット
そのまま売る場合のメリットは、更地にするための解体費用が掛からないことです。
ただし、注意しないといけないのが、古家自体に価値が無く、購入した人が再利用が難しくて解体するしか無いような家の場合、家の解体費用を見込んで、売却価格を検討する必要があるでしょう。例えば、更地の場合は5,000万円が相場の土地の場合、古家付きで売却する場合で家に価値が無い時、更地にするのに500万円ほどかかることが想定される時は、古家付きでの売却価格は4,500万円が想定されるということです。また、メリットとしては更地にした時と比較して、固定資産税が安く済むことも挙げられます。
そのままで売るデメリット
デメリットとしましては、新築の目的で物件を探している人は、仮に解体費用を見込んだ価格設定がされているとしても、購入した人が更地にするための解体費用を払わないといけないため、更地の物件を優先して、買い手がつきにくくなる可能性が挙げられます。
ただし、不動産を探している人が全員、新築を目的にしているわけではありません。最近は、中古戸建を購入して、自分好みにリフォームする人も増えています。また、状態の良い古民家をリフォームして、外国人向けに売ったり貸したり、宿泊施設にしたりと、古家を壊さずに利活用する需要は増えています。古家に価値がある場合は、壊さずにそのままで売却をすれば、売り手も買い手も解体費用が掛からずに、家を新しい所有者に利活用してもらうのが一番良いのかもしれません。
３，最後に
今回は、家を売却する場合に「更地にして売るべきか？そのままで売るべきか？」についてお伝えさせていただきました。正直、どちらが良いというわけではなく、ケースバイケースということになってしまうのが正直な所になってしまいます。いつまでに売りたいのか、古家の状態はどうなのか、そのエリアの需要はあるのか、など各々の状況を把握した上で、最良なご提案をさせていただきますので、お気軽にご相談下さい。
エールハウスでは、建築士、インテリアコーディネーター、また整理収納アドバイザー１級、住宅収納スペシャリスト等の住まいに関わる資格を持った女性スタッフがおります。横浜・藤沢・湘南エリアでリフォーム・リノベーション・新築をお考えの際は、お気軽にエールハウスまでご相談下さい！
