皆様こんにちは。エールハウス藤沢店二級建築士の新井田です。
今回は新築の分譲マンションをご購入・入居されたお客様からこんなご相談をお受けしました。
ご相談内容
「新築マンションを購入し、内覧した際に洗濯機を置くスペースの上部の空間が空いてしまっており、マンションのビルダーに棚などを取り付けできないか相談したが、できないと言われてしまって諦めていました。いざ住み始めるとやはりもったいない気がして…そのことについて相談に乗ってほしい。」との事でした。
実際に現地を確認してみると、洗濯機の上部はがら空き状態で確かにもったいないと思ってしまう状態でした。
お客様ご自身も住み始めてみて、
「洗面室内の収納量は、造作の収納棚や洗面化粧台も引き出しタイプなので申し分ないけど・・・」
「洗濯機周辺では、洗濯で使用する洗剤をすぐに取り出せる位置に置ける棚が欲しい・・・」
「ビルダーさんには下地の関係で取り付けができないと断わられてしまった・・・」
と悩まれ、
どこに相談すればいいのかとインターネットでいろいろ調べていたところ、弊社のホームページを見つけ電話して下さったそうです。
特に分譲マンションや分譲住宅はオプション工事の融通が利かないこともしばしば…
また実際に住んでみないと気付かない不満点なども出てくることが、少なからずあるかと思います。
そんな時はあきらめず工務店などにご相談してみて下さい。
今回のように実現する方法をご提案できる場合は大いにありますので是非一度ご相談を!
工事にあたって
- 下地がないとの事でしたので、下地補強が必要かどうかをまず確かめなければなりません。
- 実際に現調の際にコンセントプレートを外し、クロス下地は石膏ボードなのかベニヤ下地なのかを確認します。
- 浴室点検口から下地がどのように組まれているかなど、目視で確認できる範囲で確認していきます。
- 見てみるとちょうど良い位置に下地がない為下地補強が必要と判断致しました。
- 下地の補強は既存の壁を部分的に解体し、木下地を組み、下地補強を行いなおかつMクロスで壁を塞ぎます。
Mクロスとは?
- Mクロスとは壁面補強に適したクロス下地用合板で、ビスやネジの保持力の必要な箇所の補強に最適な下地材です。
- 主に手摺や洗面台の固定などの下地として使用致します。
- 通常のベニヤと違い表面にライナー紙を張り付けており、合板から出る灰汁やシミを防止してくれる為安心してクロスを貼ることができます。
- Mクロスは5mmや12.5mmの厚みの為、石膏ボードとの段差が出ずに補強できるので合板補強よりも綺麗に仕上げることができます。
(通常のベニヤは9mmや12mmに対し、石膏ボードは9.5mmや12.5mmと厚みが0.5mm異なる為、石膏ボード下地を合板に置き換え補強する場合は0.5mm分の段差をパテなどの処理で目立たなくさせるなど処理が大変でした。)
棚柱を取り付ける位置に木下地補強とMクロス下地にすることで安全に棚を設置することができます。
補強の方法などを詳しくお客様にご提案させて頂いた所、できることに大変喜ばれておりました。ただし、壁補強をする際は最低でも一面のクロスの貼り替えが必要になってきてしまいますので、ご注意下さい。
実際の工事内容
- まずは棚柱を取付ける箇所の石膏ボードを部分的に解体していきます。
- 大工さんに壁を開口してもらい、木下地を組みます。
壁を開口したところ棚柱を取付ける位置にちょうど洗濯機用の水栓につながる給水管が来ていました。
ビスで給水管を傷つけてしまい、漏水を起こしてしまっては大変ですので取り付けに干渉しない位置にずらします。
- 壁厚が5mmの為9.5mmのMクロスで既存の石膏ボードと段差ができない用に厚みを合わせます。
- クロスは補修した一面のみアクセントクロスで仕上げました。
クロスを仕上げた後、棚を取り付けし完成となります。
選定した棚はWOOD ONEの無垢の木の収納棚より選定致しました。
可動棚の為高さが自由に調整できるのでお好みの高さに変更することができ、洗濯機の入
れ替えやライフスタイルの変化に柔軟に対応できます。
また今回は棚板を2段で設置致しましたが必要がなければ1段で使用することも可能です。
大変喜んでいただく事ができました。
エールハウスでは、建築士、インテリアコーディネーター、また整理収納アドバイザー1級、住宅収納スペシャリスト等の住まいに関わる資格を持った女性スタッフがおります。横浜・藤沢・湘南エリアでリフォーム・リノベーション・新築をお考えの際は、お気軽にエールハウスまでご相談下さい!