こんにちは! エールハウス藤沢店スタジオ、リフォーム・リノベーションアドバイザーの川西です。
さて、前回に引き続き、『建物の排水設備』のお話しをさせていただきます。今回は、実際に排水設備で起こる不具合に対してのメンテナンスや修繕方法を重点的にお話いたします。
排水の不具合でよくあげられるのがトイレの詰まりではないでしょうか?
そこでよく使われるのが、みなさんご存知のラバーカップ
『スッポン』だとか『パッコン』とか『カッポン』とか地域によっても違うと思いますが、大体は使用した際の音のニュアンスで呼ばれるようで、ほとんどの方がこの通称なのではないでしょうか。
話がそれましたが、ラバーカップは、便器の排水が詰まってしまった時に使います。便器トラップ(封水・水たまり)内の詰まった物を、このラバーカップの吸引で一旦手前に引き寄せて隙間を作り、流れを解消させてあげる仕組みになっています。
前回もお話したトラップ(封水)ですが、便器の中にもこの曲がりくねったトラップ構造があり、便器には常に水が溜まっている状態になっています。曲がりがある構造なので、一度にたくさんの物を流すと、詰まりやすい状態になります。
また、昨今の超節水タイプの便器は一度に流す水量がかなり少なくなっているので、トイレットペーパーを一度に多く流すと旧型のものより詰まり易くなってしまいます。
トイレでの排水詰まりが発生したら!!
つぎの順に調べてみましょう!
①排水枡の蓋を開けてみる
外部にあるトイレからの排水管が接続されている排水枡の蓋を開けてみましょう(多くの場合トイレに隣接している外部の排水枡がトイレの枡です)。
蓋をあけて見て、そこに汚物やトイレットペーパーが溜まっているのでしたら、詰まりはトイレではなく外部の排水管のいずれかで詰まっています。→排水管部分での詰まりの原因へ
②トイレの水を流してみる
外の排水枡で詰まっていなければ、一度トイレの水を流してみましょう。
外の排水枡に流したトイレの水が、チョロチョロとしかでてこないようならトイレ器具か枡までの間の排水管で詰まっていますので、ラバーカップで吸引してみてください。
これで直らなければ、便器を一度取り外して詰まりを取るか、排水管の高圧洗浄で配管内の詰まりを取るかの解決法になります。
排水管部分での詰まりの原因
- 排水管内に木の根っこが育ち、そこに汚物が引っかかり水が流れなくなってしまった場合
- 枡と排水管の接続部の隙間から水が地面に漏れ、沈下して接続部が完全に陥没しその段差に汚物がひっかかってしまう場合
上記二つの原因が多く見受けられます。いずれもコンクリート製の枡の場合に起こる不具合ですので、高圧水洗浄で詰まりは直っても、原因が改善出来ない時は、コンクリート枡の補修や交換が必要になる場合があります。
排水の高圧洗浄とは
高圧洗浄機は 最大使用圧力14.7Mpaの静音設計の物ですので、ご近隣様への配慮も安心です。
洗浄機自体は外壁塗装の際に使用する洗浄機と同じ物ですが、排水の洗浄はその洗浄ホースに仕組みがあります。
外壁塗装などに使われるものは高圧ホースに、トリガーガンとランスと言われるノズルを施工部位によって使いわけて使用します。排水洗浄に使用するホースは耐圧ホースにステンレスワイヤーを編みこんである物を使い、先端に写真の様なノズルを装着します。
このノズルが高圧の水を逆噴射させながら、配管内にこびりついた油・皮脂・尿石などの汚れを掻き落としながら自走していきます。掻き落とされた汚れは水と一緒にどんどん流されて行くのです。
どろどろに流れてきた汚れが洗浄していくうちに綺麗な水に変わっていきますので、非常に浄化された感がわかり気持ちが良いです。
3年~5年で一度施工するのが理想的ですが、お住まいの人数家族構成、油料理が多いかなどで前後するので、やはり定期的な点検が必要かと思います。
排水桝の改修
もし、排水枡の欠損や不具合などで改修する場合はどのような形で改修するか、まとめてみました。
《1、既存枡の解体》
周囲が土であれば周りを掘りこみ、はつり機でコンクリートを削岩解体します。※周囲がコンクリートの場合は解体範囲にダイヤモンドカッターで切り込みを入れ、土間コンクリートを解体してからこの作業に移ります。
《2、新しい排水桝の接続》
これが新しい排水枡です。150mm系の塩ビ製ですので、コンクリート枡よりもコンパクトになります。
一方の排水管に接続して行きます。排水管用の接着剤にてしっかり溶着します。
相互の塩ビを溶かして一体化するので、これでコンクリート枡のように枡と配管の間に隙間が出てくることも今後ありませんね。
そしてもう一方の排水管と接続するのですが、ここで必要になるのが、このやりとり管という部品です。
この部品を配管に接続すると、このやりとり管が伸縮するようになるので、位置が変えることの出来ない既設配管にも、余計な工事をしないで再接続することが可能になります。
この部品をつけるのがちょいと力仕事です。
やりとり管を接続します。まず、片方の管にやりとり管を接続して、その後にもう一方の管にやりとり管をスライドさせて接続します。
ハンマーを使って確実にアジャストさせます。
これで既設の排水管としっかりやりとりすることが出来ましたね。
あとは残りの配管もしっかり接続します。
《3、埋め戻し》
土を埋め戻して完了となります。
本来は地面と同じレベルで蓋の高さを揃えるのですが、今回はこの後コンクリートを打設して嵩上げするので、仮に高く配管を立ち上げています。コンクリートを打設したらレベル高さを合わせて切断します。これで終了となります♪
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