今となっては懐かしいTOTOエクセルワインレッド色の便器の改装工事

　こんにちは！　エールハウス藤沢店スタジオ、店長で一級建築士の吉田です。

　今回、鎌倉の高級住宅街にお住まいのお客様にトイレリフォームをご依頼いただき、お引渡しさせて頂きましたが、めったにお目にかかれない仕様の便器に遭遇しましたのでご紹介いたします。

ＴＯＴＯエクセルワインレッド色の便器

　お客様のお宅に設置してありました便器はＴＯＴＯのツートンカラーのタイプで便器の外側がエクセルワインレッド色と便器の中がアイボリー色という珍しい商品です。私も写真では見た事はありましたが、実際に遭遇したのは初めてでした。

エクセルワインレッド

TOTOミュージアムさんにて展示されています

　こちらの写真のトイレは、北九州市のＴＯＴＯミュージアムさんに大事に展示されております、エクセルワインレッドです。当時のままの写真が手に入らなく探していたところ、こちらに展示していることが分かり、写真を送って頂きました。九州へご旅行の際はＴＯＴＯミュージアムさんへも是非、お立ち寄りください。

※ＴＯＴＯミュージアム（https://jp.toto.com/museum/）

　そして、こちらがお客様の工事前のトイレです。

工事前便器

　さすがに、ウォシュレット機能部は具合が悪くなって交換されておりました。本当は便座も便器と同じエクセルワインレッドでしたが、交換したウォシュレットは一般的なアイボリー色となっておりました。

　既存のトイレに合わせて、手洗器も外周がエクセルワインレッド色・手洗器の中はアイボリー色の物を取り付けていらっしゃいました。これも珍しい商品です。

工事前手洗器

　ペーパーホルダーやタオル掛けも色を合わせて陶器製のエクセルワインレッド色の商品で統一されており、このお宅を非常に拘られてお建てになられたのだと感じます。

タオル掛け

　このＴＯＴＯさんの陶器商品は、赤色や紺色、黒色の商品をラインナップしていた時期のトイレシリーズです。当時としても画期的な色で、おしゃれだなと思っていました。

　便器やアクセサリー自体は３０年くらい前の商品で、バブル景気時代の商品だと思います。非常に懐かしいのですが、現在の進化した商品と比べるとやはり性能は見劣りしてしまうのかなぁと思ってしまいました。

ＴＯＴＯの新しい商品に交換して一新♪

　今回、お客様のご要望は、『トイレが暗いので何しろ明るくしたい』とのことでした。

　まず新しくする器具のご提案として、使い慣れた既存トイレと同じメーカーのＴＯＴＯの商品を選定。明るいイメージをご希望でしたので、陶器の色はホワイトをご提案させていただきました。

　便器はネオレストＡＨ２Ｗをお勧めいたしました。ＴＯＴＯのタンクレストイレの中では２番目に高級なグレードです。この便器にはこれ以下のグレードにはない特別な機能が付いています。

1、においきれい機能

　においきれい機能というのはトイレの一日の使用時間を便器が学習して、よく使用する一時間前から作動して、トイレの使用時間中、トイレ空間の気になるニオイを取り込み「においキレイカートリッジ」に捕集して脱臭します。そしてニオイ成分を「きれい除菌水」で洗浄・除菌する機能です。

においきれい(TOTOカタログより)

　さすが、トイレ空間のことを考えて作っている！と感心しました。

2、瞬間暖房便座機能

　従来の物と一歩進んで、瞬間的に便座を温めるのでとてもエコです。

瞬間暖房便座機能(TOTO カタログより)

　寒い冬でも快適に使えるように室内暖房機能、瞬間暖房便座が付いているので、お客様にとっては経済的で安心に暮らせると思います。

　お客様は『使いこなすまでにはいろいろやってみて慣れないといけないわ』とおっしゃっておりました。使いこなせれば至れり尽くせりで本当に便利ですので、いろいろ試して頂きたいです(^^)/

手洗器

　そして、手洗器の選定には困りました。既存の手洗器は奥行きが狭く入り口ドアの袖壁に収まるサイズで、幅は４６センチほどありました。一時代前はこのサイズがあったのですが、調べると知らないうちにカタログから消えていました。近いサイズで色々検討しましたが、どれも帯に短し襷に長しの商品ばかりでした。

　そこで私が選定して設置した商品はＴＯＴＯのカウンター一体式手洗器Ｌ６５０Ｄという商品です。この手洗器は奥行きが３００ミリと短めですが、幅が７５０ミリと洗面化粧台くらいの幅がある商品です。

　大きすぎるかなと設置するまで不安がありましたが、お客様のお宅のトイレのモジュールが幅１０００ミリ、奥行き１８２０ミリと少し広めにできていましたので、設置してみると、それほど大きさを感じさせずスリムな感じで、スッキリとしたトイレの手洗器に仕上がりました。

内装工事

　お客様がお住まいをお建てになった当時は、トイレに手摺をつけることは少なかったので、今回、手摺を設置できるように壁を補強いたしました。

　カウンターとペーパーホルダーが一体のセットになっているＴＯＴＯの棚一体タイプの木製手摺を選びました。既存のドア枠や窓枠がこげ茶の色で仕上げてありましたので、調和が取れるようにダルブラウン色です。カウンターにも手をかけて体を支えても良いタイプなので、万が一よろけたりしても棚に手を着く事が出来るので握力の無い方にも安心です。