既存を活かす!最小限の工事でキッチンリフォーム

みなさん、こんにちは!

エールハウス藤沢店スタジオ、リノベーション設計・施工プランナーの荒川です。

リフォームやリノベーションをしようと思われるきっかけは、内容や状況によってさまざまなケースがあると思いますが、

「古くなった・汚くなった・壊れた箇所を直したい」

「不便・不安・危険な箇所を解消したい」

といった理由をお客様からお聞きすることが多いです。

そのような時その問題箇所を直すことはもちろんですが、それだけではなくせっかくの機会だと考えて少しプラスアルファをしてみるとリフォームするのが楽しみになってみたり、リフォームをやって良かったと思えたりします。

今回は『キッチン工事事例』をご紹介します。

 

お客様のご要望・現況

  • キッチンの排水から水が漏れていて床が腐っているようで、心配なので見て直してほしい。
  • 流し台を新しくしないといけないのは仕方ないけど、もともとキッチンを新しくしたいというわけではないので、活かせるものは活かす形でなるべく最小限の工事にしてほしい。

 

〈プランニングポイント〉

既存キッチンの蹴込み部分が収納になっていて、そこやパイプスペースから点検してみると大分漏れており、床下地まで腐食が進んでいました。

【水漏れ点検】

蹴込み部分が収納になっています。

【水漏れ点検 シンク左下】

【水漏れ点検 シンク真下】

 

【水漏れ点検 シンク右下】

 

 

【水漏れ点検 パイプスペース】

 

【水漏れ点検 パイプスペース内下部】

底板が無い状態。

【水漏れ点検 パイプスペース内上部】

水栓金具の裏側の下地まで腐食。

キッチンの下台は交換をして、その際に床下地も直す内容となるのはお客様も覚悟されていましたが、その他はそのままにしたいとのことでした。

可能かどうか、ポイントごとに確認します。

【既存キッチン】

【既存キッチン】

 

  • 吊戸棚

これは施工上問題ありません。新しい下台の扉と既存の吊戸棚の扉の色が変わるので、お客様が上下で扉の見え方が変わることに違和感さえなければクリアです。

  • ガスコンロとガスオーブン

こちらはどうやらまだ新しく、2~3年前に交換されたものとのこと。であればもったいないので再利用しますのでクリアです。

  • 右端にあるトールキャビネット

キャビネット自体は独立したものですので可能です。吊戸棚と同様に、扉の色が変わることに違和感がなければ大丈夫です。が、これに関してはそれだけではありません。サイズの問題があります。

L型のキッチンのこちらはコンロ側で、カウンター間口の規格のサイズに1800mmがありますが、既存も1800mmぴったりのサイズです。

既存のキッチンを収める際には、順番としては最後にトールキャビネットを設置しているので当然寄せながら収めていくわけですが、今回はこのトールキャビネットはそのままの状態で壁とトールキャビネットの間のキッチンを入れ替えるのであればある程度のクリアランスが必要です。それは壁やトールキャビネットの倒れ、床の水平が例え僅かでも無いとは言えないからです。

最低でも10mm程度は余裕がないと、最悪納められないというリスクがあります。

更にこれには次のポイントも関連しています。

  • 壁タイル

【既存壁タイル】

お客様としては壁のタイルもこのまま活かすのを希望されています。

しかしこの壁タイルはキッチンを設置した後に貼られていることから、既存のキッチンと同等(又は既存以上)の高さでないとタイルが貼られていない箇所が出てしまうことになります。

既存のキッチンのカウンター高さは900mm。更にバックガードと言う壁際の立ち上がりの部分の高さは50mm。

この高さと、先ほどの間口のことをクリアしようとするには、間口をサイズオーダーするか、トールキャビネットを一度取り外すか、そのどちらかになります。

結論として今回はサイズオーダーすることになりました。

実は今回、L型のキッチンのどちら側の間口にも同じ問題があり、むしろトールキャビネットをどうしようかと悩むことができるコンロ側はまだしも、もう一方のシンク側は両サイドが壁タイルになっており、タイルそのままという条件である限り選択肢はサイズオーダー一択なので、どちら側もサイズオーダーにということになりました。

【既存床】

これが一番のネックでした。

こちらの既存のキッチンは、どうやらキッチン下部分に床材は張られていないようです。

つまり、最低でも床に接する面の奥行サイズが既存と同じサイズ(約570mm)以上でないといけないということです

最後の手段的に、寸足らずとなって出てきてしまう分を適当な床材で取り繕うということもできますが、出来ることならサイズの合うキッチンをと思い、各メーカー各シリーズのサイズを調べました。

これにはこれまでの条件も当然加味しないとなりません

  • サイズオーダー対応
  • L型の2550×1800の対応
  • カウンター高さが900mm且つバックガード高さが50mm
  • リーズナブルなシリーズ

調べてみた結果、条件に合致したのは『LIXILのシエラS』でした。

実際他メーカーにもほぼ同じ条件のものもありましたが、床に接する面の奥行サイズが575mmに対し、LIXILのシエラSは577mm。

あくまで既存のキッチンは実寸で測るしかなく、万が一にも床が隠れないという不測の事態のリスクを考慮し、今回のご提案となりました。

何はともあれ、無事お客様のご希望に沿った形でご提案ができ私も一安心です。

 

工事スタート!

まずはキッチンや動線を養生します。

再利用するガスコンロとガスオーブンを取外します。

【工事中 ガスコンロ、ガスオーブン取外し】

 

キッチンの下台と換気扇を撤去します。

【工事中 下台撤去】

【工事中 換気扇撤去】

 

 

シンク付近を中心に床下地が腐っていますので、補修していきます。

給排水管切り廻しをして、下地補修まで終われば、あとは新しいキッチンを設置していきます。

 

【工事中 シンク側床下地補修、配管切り廻し】

【工事中 コンロ側床下地補修】

 

 

キッチンを設置して給排水管を接続して、養生を撤去して、掃除をすればこれで工事完了です。

【工事中 新規キッチン設置】

 

 

工事完成!

【工事前】

【工事後】

 

【工事前】

【工事後】

 

【工事前】

【工事後】

 

【工事前】

【工事後】

 

【工事後】

【工事後】

既存タイルと取り合いも計画通り納められました。

工事後

既存床材との取り合いも同様です。

 

お客様の声

これまでリフォームはあまりしてこなかったので、今回エールハウスさんにやってもらおうと決める前に、いくつかの他業者さんにもご相談をさせてもらっていました。

そうやっていくとわかってきたのですが、実際に業者さんごとに色々違うものですね。

こちらからはなるべく同じようにお話ししているつもりですが、下見や打合せのやりかた、時間の掛けかた、見積もりなど業者さんによってそれぞれで、その中でエールハウスさんからは一番真剣さや真面目さが感じられました。

こちらの要望や現場の状況に合った形で、よく考えて調べていただいたのがわかるご提案をしてくれていて、頼むならしっかりした業者さんにと思いエールハウスさんに決めました。

お陰様でパパっと工事が終わってこれでひとまず安心です。本当にありがとうございました。また何かの時にご相談しますので、これからもよろしくお願いします。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

エールハウスでは、建築士、インテリアコーディネーター、また整理収納アドバイザー1級、住宅収納スペシャリスト等の住まいに関わる資格を持った女性スタッフがおります。横浜・藤沢・湘南エリアでリフォーム・リノベーション・新築をお考えの際は、お気軽にエールハウスまでご相談下さい!

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