居住しながらの2階部分減築工事~後編~

こんにちは。湘南店、一級建築士の後藤です。

今回は、居住しながらの2階部分減築工事 後編です。

 

前回は、2階部分の解体までの説明をいたしました。

※前回のブログはコチラから

 

新しい1階の小屋組み

新しい小屋組み

新しい小屋組み

解体前の2階内部には、次々と1階の屋根となる新しい小屋組みができてきました。

これは、1階に住みながら2階を壊していくため、2階の屋根を雨仕舞のために残しながら、先に新しい屋根を作っていくのです。

2階部分の減築で一番大変なのは、雨の影響を受けないよう、天候をみながら工事工程を考えていくことです。

 

2階の屋根解体

屋根組

屋根組

1階の屋根組があらかたできたら、いよいよ2階の屋根を壊していきます。

まずは、元からあった1階の下屋の屋根下地と防水を済ませ、続く北側の屋根の下地を一気に張りながら、元の二階部分を解体します。

屋根の架け替え

屋根の架け替え

屋根の架け替え

 

屋根の架け替え工事は、雨仕舞の事もあり、一気に仕上げていきます。

新築時の建前で一気に家の構造が組みあがるように、この時は人員も最大限に確保し、屋根を組むのと二階部分の解体を同時に進めていきます。

屋根架け替え

屋根架け替え

屋根の架け替えが終了し、防水紙まで敷き終え一安心です。

防水紙

 

防水紙

 

妻側の壁、屋根と壁の取り合い部分の工事もほどなく終わりました。

屋根と壁の取り合い部分

 

屋根の架け替えも終わり、無事2階部分が減築されました。

 

完成しました!

 

減築前

 

減築後

減築後

 

屋根葺き

新しい屋根には、軽い金属の屋根材 セキノ興産 かわら455Rを採用しました。

かわら455R

 

セキノ興産の かわら455R 特長

〈軽量で地震に強い屋根〉

屋根重量は日本瓦の1/10以下と軽く、柱、梁等の荷重負荷を軽減し地震災害にはより安全です。

〈流れ方向長尺一枚物の魅力〉

流れ方向にマッチした縦張り工法を採用し、スケッチサイズの長尺一枚板をセットしていくため雨仕舞いにも効果的です。

〈伝統美の味わい〉

日本瓦の美しい波を表現し、深みのある独自の味わいがあります。

野地板の上に防水シート(緑)を敷き、その上に断熱材(白)を敷き、金属屋根を葺いていきます。断熱材が、ちゃんと屋根瓦の形になっています。この断熱材が金属瓦の補強にもなっているのです。

瓦型断熱材

もうすぐ棟まで葺き終わります。

瓦の波のような曲線が美しいですね。

瓦葺き中

 

空いているところには換気金物が入ります。

夏には屋根裏の熱い空気を出して、1階部分の室温が上がらないように働きます。

換気金物部分

 

高さのある棟瓦や、立派な鬼瓦も取付けられ、金属瓦といえども本瓦に負けない風格のある仕上がりになります。

仕上がり

鬼瓦

 

完成しました

 1階屋根が完成した後には、外部の塗装工事も行い、すべてが完成しました。

平屋となりましたが、風格のある大屋根は、二階建ての時と見劣りしないほど立派です。

完成

ちなみに、二階へ上がる階段部分ですが、上り口はそのまま残し、ひな壇としていろいろなものを飾れるスペースにお使いになるという事です。

旧階段部分

 

2階以上の建物は、上のフロアの重さを支えている1階部分に、日々負担がかかっています。
減築で住宅全体を軽くすることで、建物の劣化を防ぎやすくなり、また地震の際、揺れの影響も小さくなります。

愛着のある我が家に住み続けられること、また減築で床面積を減らすことで、固定資産税が安くなるメリットもあります。《エールハウス 一級建築士 後藤 茂》

 

エールハウスでは、建築士、インテリアコーディネーター、また整理収納アドバイザー1級、住宅収納スペシャリスト等の住まいに関わる資格を持った女性スタッフがおります。横浜・藤沢・湘南エリアでリフォーム・リノベーション・新築をお考えの際は、お気軽にエールハウスまでご相談下さい!

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