にいだの床ブログ ~vol.3~【フローリングの施工方法・お手入れ方法】

 皆様、こんにちは! エールハウス藤沢店、二級建築士の新井田(にいだ)です。

 今回は『にいだの床ブログ ~vol.3~ フローリングの施工方法・お手入れ方法』をお届けします(^^)/

  前回までのブログはコチラ↓

『にいだの床ブログ ―vol.1― フローリングの歴史 畳から板張りへ』

『にいだの床ブログ ―vol.2― フローリングの種類について解説』

 

 

住宅の構造によって、床の施工方法が違います!

 住宅には様々な構造があります。構造によって床の施工方法が違うので、まずは建物の構造からお話します。今回は木造とRC造(鉄筋コンクリート造)についてさらっとご紹介です。

 

木造住宅の構造について

 木造にも種類があり、在来工法と2×4工法が大半を占めます。

 

1. 在来工法(軸組工法)

 在来工法は、昔ながらの建築方法である伝統工法を簡略化・発展させた構造で、柱・梁などの軸組みで支える構造です。現場で、大工さんが一から組み立てていく工法なので、工期は長くなります。地震には弱いとされていますが、建築基準法の改定により、耐力壁や金物の指定がされたことにより、耐震性は向上しています。2×4に比べて、間取りが自由にできるので、リフォームもし易いのが特徴です。

在来工法(軸組工法)

 

2. 2×4工法(枠組工法)

 北米で考案された工法で、枠材(2インチ×4インチ)と面材(合板)で構成された、壁・床・天井などの枠組み(パネル)を箱状に組み立てていく構造です。工場でパネルを作成し現場で組み上げるので工期の短縮やコスト削減が可能となっています。耐震性・気密性も高いです。しかし、耐力壁で構成しなければならない為、間取りなどの制限を受ける場合もあるので、リフォームをする際は、ツーバイフォー工法に詳しい会社でないと難しいです。

2×4工法(枠組み工法)

 

3. RC造(鉄筋コンクリート造)の構造

 鉄筋とコンクリートを用いた構造です。鉄筋とコンクリートを合わせることにより、両方の短所を補い合い、強度のある構造です。一般的にはビルや商業施設で使われている工法ですが、その剛性の高さから、住宅でも使われることが多くなっています。しかし、木造と比べると費用が高くなります。

RC造(鉄筋コンクリート造)

 

 建物構造については、次回のブログで詳しくお話します!

 

床の構造・フローリングの施工方法!

 建物構造それぞれの、床の構造・フローリングの施工方法についてお話します。

 

1. 在来工法(軸組工法)

 在来工法は下の写真のように、互い違いに木材を組み合わせ、床を構成していきます。

在来工法 床組み

 一般的な工法では、フローリングをはがして新しく張る方法や、上から重ねて張るなど様々な工法でリフォームすることが出来ます。

 在来工法は床組みに柱が立っているわけでは無いので、床を壊して、下地材の根太や大引きから作り直す事も可能です。白蟻や雨漏れによる腐食に対し、柔軟に対応し、補修する事ができます。

 現在では根太に合板を張ってからフローリングを張る捨て張り工法が主流ですが、一昔前の在来工法だと根太直張り(合板を張らずフローリングのみ)が一般的でした。フローリングが劣化し、フカフカするなどの場合は、重ね張りでの施工はおすすめできません。

在来床 捨て張り工法

在来床 根太直張り

 

2. 2×4工法(枠組工法)

 2×4工法の床は、工場にて枠組みを作り現場にて箱状に組んでいきます。床と壁で構成されているので、柱となる壁の枠組みの下に床となります。そのため、根太や大引きなどの下地を在来のように交換することが出来ません。

 工務店の中では壁下の切れる位置で床や下地材を切り落とし、新たに下地を新設して床を施工する工務店も居るようですが、ツーバイフォーは本来面で建物を支える工法なので、床組みを切り落としてしまうのは構造上好ましくない工法といえます。

 弊社ではツーバイフォーでは重ね張りを推奨しております。

2×4 壁と床の納まり

2×4 床組み様子

 

 

3. RC造(鉄筋コンクリート造)の構造

 RC造の床では、スラブの上に緩衝材を挟みフローリングを直接張る直張り工法と置き床と呼ばれる床パネルを組みフローリングを張る2重床工法、根太などの木材で下地を組み木造のように床を組むも転ばし床工法などがあります。直張り工法の場合、フローリングを剥がした後に緩衝材も剥がす必要があり、接着剤を除去するのが大変です。置き床は不陸調整がある為、費用が上がってしまう場合があります。

RC造 2重床工法

RC造 直張り工法

RC造 ころばし床工法

 

 

 

 上記のように、床の施工方法は様々です。構造にあった施工をする事が大切です!下地の状況や予算などによって、施工方法を決めるのも一つの手かと思います。

 

フローリングのお手入れ方法ってどうやるの?

 

1. 複合フローリング

 複合フローリングの日常のお手入れ方法は、掃除機などで埃やごみを取り除き、空拭きをする程度で大丈夫です。大掃除では、定期的にワックスをかけ表面を保護します。

 ただし、大手フローリングメーカーさんなどから販売されている、ワックスフリータイプのものにワックスかけをすると、その塗装の風合い、機能を損なう場合がありますので十分注意してください。

 汚れがある場合は中性洗剤を希釈した水を硬く絞った雑巾でふき取ります。水に強いフローリングでも木質材料なので、頻繁な水拭きやこぼした水を放置するなど、長時間水にさらしてしまうと、木の膨張により隙間や反りなどが発生する場合がありますのでご注意下さい。

フローリングは乾拭きでOK

 

2. 無垢フローリング

 無垢材は天然木の為、複合フローリングよりメンテナンスがとても重要になります。基本的な日常の掃除方法は複合フローリングとあまり変わりません。しかし、水に対してとても弱いので、複合フローリングよりも水濡れに注意が必要です。

 無垢フローリングは塗装がされています(無塗装の無垢材の場合は塗装をして使用します)。塗装の種類によって、お手入れ方法の詳細が違いますので、注意が必要です。

 塗装には二種類あり、自然塗装ウレタン塗装があります。

 自然塗装ではオイル系の塗料を染みこませるように施工します。耐水性・防汚性はウレタン塗装に比べると弱い印象がありますが、無垢本来の質感や調湿効果などを残す事が出来ます。

 一方、ウレタン塗装では表面にウレタンの強い膜を形成するため、耐水性・防汚性は強いですが、調湿効果や質感は失われてしまうので好みが分かれます。

左:無垢無塗装 右:自然塗装

無垢ウレタン仕上げ

 

 

 いかがでしたか? フローリングも奥が深いですね。

 お手入れでお悩みの方やリフォームを考えの方、是非参考にしてください(^^)/

 

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