みなさん、こんにちは! エールハウス社長、一級建築士・宅地建物取引士の伊丹です。
先日、電車に乗りながら外を眺めていたら、大岡川の桜がほとんど散っていて、少し寂しい気分になりました。桜ってキレイですが、あっという間ですよね。来年こそは大岡川の桜を見に行って、屋台を食べ歩きしたいと思います。
さて、今回のブログでは、空き家を利活用する上でのメリットとデメリットについて、お伝えしようと思います。空き家を利活用するには色々な方法があって、例えば民泊施設にしてインバウンド需要の恩恵を受けたり、これからの高齢化社会に向けて介護施設にしたりと、もちろん立地や物件の状況にもよりますが、色々な可能性が広がります。

空き家を利活用する上でのメリットは?
空き家を利活用する上での最大のメリットは、賃貸物件として貸し出すことによって収入を得られることです。空き家を利活用せずに放置していると、固定資産税や定期的な管理などの維持コストが掛かりますが、賃貸物件として利活用することによって、今までは負担になっていた空き家が安定したキャッシュフローを生む資産になります。
また、空き家を放置しておくと、ご近隣トラブルが発生することもあり得ます。例えば、庭木が近隣に侵入してしまったり、害獣が棲みついたりゴミを捨てられて悪臭が発生したりすることが挙げられます。空き家を賃貸物件として貸し出して、借りてくれた方にしっかりとメンテナンスをしてもらえば、これらのリスクを回避することが出来ます。
さらに他のメリットとしては、利活用することで空き家が荒廃することを防ぎ、行政から管理不全空き家や特定空き家に指定されるリスクを低減させることが出来ます。管理不全空き家と特定空き家とは、周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切であると認められる空き家のことで、これらに指定されると固定資産税の優遇措置を受けることができなくなり、固定資産税の金額が高くなってしまいます。

空き家を利活用する上でのデメリットは?
上記に挙げたように空き家を利活用することに対して多くのメリットがありますが、一般的にはどのように利活用するにも初期コストは必要となってきます。賃貸物件として貸し出す場合、内装をキレイにしたり、設備を交換したりしないと借り手が見つかりづらいかもしれません。利活用の方法によっては、かなりの初期投資が必要になることも考えられるため、事前にしっかりと予算を組むことが重要になるでしょう。
また、借り手が見つかったとしても、空き家の維持管理を全くしなくていいとはなりません。空き家に不具合が出れば修繕しないといけないでしょうし、定期的には清掃や点検も必要になります。なかなか自分自身でこれらの業務は出来ない方も多いと思うので、一般的には管理会社に依頼することが多いとは思いますが、もちろん費用は発生してしまいます。借り手も必ず見つかるとも限らないので、空き家を利活用することを始める前に、不動産に関する専門的な知識を持つ専門家に相談して、どのような利活用方法が良いか、需要があるのか、資金計画など、十分な調査・確認をした上で取り組むことが重要となるでしょう。


最後に
空き家は年々増えており、総務省の調査によると全国の空き家の数は900万戸に達しており、日本中の家の7軒に1軒が空き家になっているのが実情です。これからさらに少子高齢化が進む日本にとっては、さらに空き家が増えることは間違いないでしょう。全国全ての空き家が利活用出来るとは思いませんが、十分に利活用が見込める空き家に関しては、放置したままにはせず、リスクとリターンを見極めたうえで利活用して、地域の活性化や社会貢献を通じて、収益化していきましょう。