こんにちは!二級建築士の田渕です。建築の世界に入って、早くも20年以上経ちます。今まで得た知識を活かして、お客様のお役に立つ情報をお届けいたしますので、よろしくお願いいたします!
床暖房は冬の寒さを快適に過ごすための暖房設備の一つですが、電気式と温水式ではどちらが良いのでしょうか。 電気式と温水式の床暖房の特徴と注意点をまとめてご紹介します。
電気式床暖房とは
電気式床暖房は、床下に発熱体を内蔵したパネルを設置し、電気を通して床を温める仕組みです。
電気式床暖房には、電熱線式・蓄熱式・PTCヒーター式などの種類があります。
電気式床暖房のメリット
- 初期費用が安い傾向にある
- 部分的に設置することができる
- 温度調節が簡単にできる
電気式床暖房のデメリット
- ランニングコストが高い傾向にある
- 床面の温度にムラが生じる可能性がある
- 電気容量に余裕が必要な場合がある
温水式床暖房とは
温水式床暖房は、熱源機で温めた水を床下に敷いたパイプに循環させて床を温める仕組みです。
温水式床暖房には、ガス式・ヒートポンプ式・灯油式などの種類があります。
温水式床暖房のメリット
- ランニングコストが安い傾向にある
- 床全体を均一に温めてくれる
- 広い面積ではコストメリットが大きい
- 省エネ効果が高い場合がある
温水式床暖房のデメリット
- 初期費用が高い傾向にある
- 部分的な設置に向かない
- 不凍液を使用する場合は定期的な交換が必要
- 立ち上がりが遅い場合がある
電気式と温水式の違いをまとめてみました!
|
電気式 |
温水式 |
初期費用 |
安い |
高い |
ランニングコスト |
高い |
安い |
温度ムラ |
あり |
なし |
部分的な設置 |
可能 |
不可 |
温度調節 |
簡単 |
やや難しい |
省エネ効果 |
低い |
高い |
電気式と温水式のそれぞれのメリットとデメリットを考慮して、設置する場所や予算などに合わせて選ぶとよいでしょう。 一般的には、部分的なスペースや短時間の使用には電気式、広範囲や長時間の使用には温水式がおすすめです!
また、床暖房を設置する際には以下の点にも注意しましょう。
- 床下に断熱材が入っているか確認する
- 床暖房対応の床材を選ぶ
- 床暖房パネルの種類や性能を比較する
- 床暖房の使用時間や温度設定を適切にする
床暖房を設置する際には、自分の家の状況やニーズに合わせて、最適なタイプを選ぶようにしましょう。
電気式と温水式の違いをご説明しましたが、実際に床暖房を設置する時に注意した方が良いポイントがいくつかあります。
【管理規約や遮音規定を確認する】
マンションの場合は、管理規約や遮音規定に反していないか確認する必要があります。温水式の場合は、熱源機の設置場所や温水パイプの通路などに制限がある場合があるからです。床材によっては、遮音等級の指定がある場合もあります。管理組合などに相談して許可を得ることも必要となってきます。
【床材の選定に注意する】
床暖房を設置すると、床下に熱や湿気が発生し、床材に影響が出やすくなります。床材は必ず床暖房対応のものを選ぶ必要があります。複合フローリングや無垢フローリングなど、床暖房対応の商品を出しているメーカーもありますのでまずはご相談ください。
【家具の配置に注意する】
ピアノなどの重たい家具や家電は床暖房の上に置かないようにしましょう。上から圧力がかかると、床暖房の機能が低下したり壊れたりする可能性があります。意外にクッションやラグ、脚のないソファなどは放熱の妨げになり、熱がこもって床材のひび割れや変色の原因になります。荷重を分散させたり、熱こもりを防ぐ工夫をしましょう。
【必要性を考える】
床暖房は快適な暖房設備ですが、必ずしも必要なものではありません。床暖房を設置する理由や目的をしっかり考えるといいでしょう。床暖房を使う場所や時間、人数などを考慮し、床暖房を設置することで、生活が豊かになるのかどうかが判断基準になるでしょう。
以上が、床暖房を設置する時に注意するポイントです。 床暖房は種類や特徴、施工方法や費用などによってメリットとデメリットがありますので、自分の家の状況やニーズに合わせて最適なタイプを選びましょう。
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