こんにちは!藤沢店、二級建築士の廣橋です。
今回は、なかなか見る機会がないとは思いますが、住宅の床下空間についてお話して行きたいと思います。
築20年より以前の木造住宅では『布基礎』と言われる基礎が一般的で、昨今主流の『ベタ基礎』とは違い、床の下はコンクリートが敷かれておらず土の状態になっています。また、床下の換気計画も建築基準法の最低限程度しか設けられていない事が多く、それが原因で湿度が高く、カビなどが繁殖し、床板の傷みや白蟻を呼び寄せる原因になってしまっている事が見受けられます。
エールハウスではお客様から床板が傷んでいるなどのご相談を受けた場合、現地確認の際に床下の点検も無料で行っております。床下にお客様は入ることはまず無いと思いますので、こういった機会に点検しておくことをお勧め致します。
それではここから実際に私が床下に潜って見つけた事例をご紹介いたします。
①築30~35年の木造住宅の床下
新築工事の際に大引に打ち付けられた木材が地面まで伸びており、そこから白蟻が登って大引、根太と被害にあっていました。こういった大引から地面に木材が伸びている状況は今まで何件か見受けられましたが、どこのお宅もそこから白蟻が上がって被害を受けておりました。潜った際に、木材は撤去し、その後防蟻工事と被害箇所の補強工事を行いました。
②土台に雨染みが!
キッチンリフォームのご依頼を頂いた際に、床下の配管状況の確認の為に床下に潜ったところ、土台に雨染みを発見しました。原因はサイディング(外壁材)の入隅からの雨漏れでした。原因箇所の解体を行い、補修を行いました。キッチンリフォームだけの予定だったのですが、床下を点検して不具合を見つけてくれてありがとう、とお客様に感謝していただけたのがうれしかったです。
③基礎のひび割れ
塗装工事の際に外部を点検していたところ、基礎にクラック(ひび割れ)を発見しました。ある一面に3ヵ所同じようなクラックが見受けられたので、そのまま床下も点検しました。外周部と同じ位置に貫通クラックが発生しており、クラックの幅も0.5mmを超えて構造に問題があるクラックでした。不動沈下によるクラックの可能性は低そうでしたので、ビックス工法(ひび割れ補修工法の一つ)でクラックにエポキシ樹脂を注入し、補修を行いました。
いかがでしたか?床下は普段から見える所では無いので、気付いた時には被害が大きくなっているなんてこともあります。私どもは住まいのドクターだと思って仕事に取り組んでおります。ドクターは悪いところがないかチェックして、患者さんにちゃんと伝えなきゃダメですよね。
お住まいについて診断をご要望の方は、『住まいのドクター』のエールハウスまで是非お問い合わせください!