こんにちは!エールハウス藤沢スタジオ、リフォーム・リノーベーションアドバイザーの川西です。
5月、10月と、お伝えしてきた私のブログ『戸建住宅外部リノベーション工事』シリーズですが、引き続き第3弾【耐震性もアップで一石二鳥♪ 戸建住宅外部リノベーション工事~その参~外壁工事 前編】 となります。前回のブログはコチラ
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既存の外壁の仕上げを剥がさずに新しいサイディング材をカバーする工法も、今は施工方法が確立しているのですが、今回は、『築年数が経過しているので現状の建物の軸組みに腐食など無いか、重いモルタル外壁なので少しでも軽量にして、今後発生するであろう大地震に備えたい!』というお施主様のご希望により、外壁すべてのモルタルを剥がしてから新しいサイディングで仕上げる改修方法となりました。
外壁張替え作業手順
今回の外壁張り替えのおおまかな作業手順は下記の通りになります。
- 外壁に付帯している電気系機器類・配線・エアコンホースなどを一旦取り外します。
- 外壁モルタルの解体
- 断熱材の入替
- 構造用合板貼り+透湿防水シート貼り
- 軒天井ボードの重ね張り
- 軒天井ボードの塗装仕上げ
- 破風・鼻隠し板金重ね張り
- 通気胴縁材の取付
- 役物の取付
- 金属サイディング張り
- シーリング工事
- 雨樋の取付
- 取外した機器類の再取付
- 完成!
すごい工程数ですよね!では、ひと項目ごとに詳しくご説明したいと思います。
①外壁に付帯している電気系機器類・配線・エアコンホースなどの取り外し
新築の外壁工事の施工と絶対的に違うのは、既に電気の配線類・メーター類・設備配管類・エアコン・換気フードやカバーなどが外壁に取り付けてあることです。もちろんそのままでは施工が出来ませんので、施工や納まりに支障が出るものは一旦全て取外し、外壁から切り離します。
お客様は通常の生活を送られていますので、もちろん全てのものがいつも通りにお使いいただけるようにしなければなりません。
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TVや電話、エアコン配管など、様々な線や配管が外壁を這っています
写真のように建物には、様々な付帯物が取り付けてあります。外壁工事完了後に同じ位置に戻さなくてははならないので、しっかり写真を撮っておいて復旧時の確認として使います。
②外壁モルタルの解体
建替のための解体ではないので、取り替えない窓の部分などは、傷つかないように慎重に解体していきます。
外壁にところどころ電動工具で切り込みをいれて、モルタルを剥がすと黒いシートが出てきます。これはフェルトという防水紙です。
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外壁の所々にダイヤモンドカッターで切り込みを入れてモルタルを剥がしていきます。黒いシートが防水のフェルトです。
フェルトも綺麗に剥がしていくと今度は等間隔に隙間があいた板材が出てきます。これが木摺りというモルタル外壁用の下地となります。
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木摺り下地です。
奥に見える壁が内部の石膏ボード、それを留め付ける下地の横胴縁、斜めに入っている木材が筋交い、柱と柱の間に入っているのが間柱…と外壁を剥がすと軸組みの構造が露わになります。※断熱材は抜いた状態です。
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木摺り下地をきれいに剥がした状態です。
この木摺りに直接モルタルを塗って行く場合と、メタルラスという金網を張ってそれをモルタルの塗り下地とする場合がありますが、今回は後者のメタルラスにモルタルが塗られていました。
因みにこの木摺りが45度に張られていく場合をあらし・嵐打ちなどと言い、張る施工手間は掛かりますが、建物の構造用面材としての耐力が期待出来るようです。 ※壁倍率の計算としては計算外です。
最近は木摺りも含めてあらしと呼ぶ場合が多いです。
③断熱材の入替
木摺り下地まで全て剥がした後は、もともと壁内に入っていた断熱材を全て取り除き、新しい断熱材を隙間無く入れ込んで行きます。
昔の断熱材はガラス繊維が体中にささりチクチク痛痒くなります。これが物凄く不快かつ痛いので作業の際はフード付きのビニール系の作業着を着て肌を露出しない作業着がベストです。
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断熱材の充填 90mmの厚さのグラスウールを隙間なく入れ込みました。
④構造用合板貼り+透湿防水シート貼り
断熱材を充填し終えたら、外壁に構造用の合板を張ります。リフォームの場合、この作業も一手間・二手間掛けないとうまく納められません。
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面材となる構造用合板張り
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数十年前の建物は柱・胴差・土台の面がそろってない場合が多く、そのまま合板を張っても歪んでしまい上手く張れません。座金などの金物もあちこちでているので、それらの障害物も合板を切り欠き、面がそろわない所などはパッキンなどを入れて歪みがでないように調整しながら張っていきます。
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オレンジ色に見えるのは、防蟻材です。地盤面から1m以上立ち上げて塗布します。
オレンジ色に見えるのはシロアリ防蟻材です地盤面から高さ1m以上立ち上げて塗布します。
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透湿防水シート貼り
合板を張りおえた部分から雨が降っても大丈夫なように直ちに透湿防水紙を貼っていきます。屋根同様下から上の順番に重ねて貼っていきます。
⑤軒天井ボードの重ね張り
軒天井は天然木の突板材仕上げでしたが経年劣化で突板が剥がれてきていまっているのと、外壁サイディングの意匠とのバランス、そして下地に関しては良好な状態であることを考慮して5mmの厚さのケイ酸カルシウム板を重ね張りする工法になりました。
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ケイ酸カルシウム板は塗装して仕上げます。
屋根工事の際に設置した棟の換気量を有効的に確保するため、軒天井部分の換気量も計算して必要数穴あき換気天井材を張りました。
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軒天井のケイ酸カルシウム板張り
⑥軒天井ボードの塗装仕上げ
ケイ酸カルシウム板は未塗装の建材ですので、現場にて下地処理を施した後に仕上げ塗装をかけます。
今回は外壁のサイディングの色に合わせて欲しいとのご要望でしたので、工事に先立って塗料メーカーに、使用するサイディングのサンプルを送り、同じ色に合わせてもらった材料を使用しました。
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軒天井 塗布完了しました
軒天井ボード、塗装仕上げ完了です!
この続きは、外壁張り替え工事の後半でお届けいたします♪
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