皆様、こんにちは。エールハウス藤沢店スタジオ、二級建築士の新井田です。
お客様宅に下見にお伺いした際、お仕事に家事に育児にと、人それぞれお忙しい日々の中でご自宅の異変・不具合に気づかないとのお声を良く耳にします。普段お使いになるキッチンなどの水廻りはご不満点・不具合には気づきやすいかと思いますが、外装などの外周りは見落としがちな部分だと思います。
それでも外壁や屋根の不具合や劣化については目で見てある程度わかる部分ではありますが、雨樋の劣化や不具合ってどうしても見落としがちになってしまいます。外装の中では雨樋は地味な存在ですが、雨樋の存在って凄く重要なんです。
今回も前回に引き続き、雨樋の重要性についてご紹介いたします。
雨樋の役割
【基礎・外壁など濡らす、汚すのを防ぐ】
雨樋がない場合、
- 屋根から落ちた水が外壁を伝ってしまう
- 雨が直接地面に落ち、跳ね返りの雨水が基礎や外壁を汚してしまったり、濡らしてしまう
- 外壁や基礎にクラックなどのひび割れがあった場合、雨水が浸入し、建物内部を痛めてしまう
さらに下屋がある場合は、下屋と外壁との取合い部分に雨がかかってしまうこともあります。取合いの部分は雨漏れが起こりやすい部分ですのでその周辺に劣化や破損がある場合、雨漏りにも繋がってきてしまいます。
また、内部で腐食を起こすとシロアリやカビの繁殖の原因となり二次被害にもつながりますのでご注意下さい。
【ご近所の為の配慮】
雨樋がない場合や雨樋が破損していて機能をしていない場合、雨樋から雨が溢れてくる場合があります。その際、敷地が大きく、ご近隣の方との間隔が開いていれば大丈夫だと思いますが、狭い場合は溢れて地面に落ちた水が、お隣のお宅の外壁を汚してしまう場合があります。
また、雨が地面に落ちる音が意外に響く為、気にされる方ですとご近所トラブルの原因になる場合もあります。ご自身でも夜だと睡眠を妨げてしまう可能性もあります。このようなことが起こらないよう、雨樋を取り付けることで建物をトラブルから守ることができます。
雨樋の破損原因、トラブル
次は、雨樋の破損原因などをご紹介していきます。
①落ち葉などのごみにより詰まる
雨樋のトラブルで一番多い不具合です。落ち葉などのごみが集水部やドレンに溜まってしまい、雨水が流れなくなって軒樋から雨水があふれてくるなどの被害がおきます。
最悪の場合、水の重みで軒樋を吊っている金具が曲がってしまい、軒樋が傾いてしまいます。余談ですが板金屋さんはその状態を「樋がお辞儀している」といいます。また、ごみの中に植物の種が混ざっており、草などが生えてきてしまう場合もあります。
②経年劣化
雨樋は、屋根材や外壁と同じように屋外に晒されている為、年数が経てば劣化します。雨樋の耐用年数は素材により差はありますが、15~20年ほどと言われています。
特に破損が起こりやすいのは継ぎ手などのジョイント部やコーナーなどの部材です。接着剤で取り付いている為劣化しやすくなっています。また継ぎ目から雨水が漏れてきてしまう場合もあるので注意が必要です。
20年以上経過している方は交換をご検討することをおすすめ致します。
③自然災害
雨樋が破損する要因で、積雪による重みによる樋の歪みや傾斜異常が発生したり、台風の際、暴風の影響や飛来物により雨樋の破損があったりと災害の影響を受けやすく、一昨年猛威を振るった台風15号19号の際は雨樋被害も非常に多かったと記憶しております。
雨樋の修理は、既存の雨樋が製品として残っていれば部分的に直すことが可能ですが、廃盤になってしまった場合は、竪樋ごと交換が必要になります。
また、壊れてしまうと修理には足場が必要となりますので、外壁塗装をした後に壊れてしまい、また足場を建てて修理しなければならないなどの余計な出費を無くす為に、ちょっとした時間に点検などをし、壊れる前に直すようにしましょう。外壁塗装等で足場を建てた時に一緒に工事をするのも良いですね。
近年のデザイナーズハウスでは外観上雨樋をつけないという場合もあります。確かに見た目はスッキリしますが、やはり雨樋がないのは不安です。雨樋をつけない場合には、近隣や全面道路から建物の距離をとることや、軒先周辺の庭を犬走りにして陥没や外壁の泥汚れを防ぐようにすることをおすすめ致します。
いかがでしたか? エールハウスでは屋根点検なども無料で実施しております。是非お声掛け下さい。
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