建築工事に係る専門用語まるわかり!~第二弾~

皆さん、こんにちは!エールハウス藤沢店スタジオの川西です。次第にあたたかくなってきましたね。桜もキレイに咲き始めて春を感じる今日この頃です。

 お客様との打合せやご説明の際には、出来るだけ分かりやすく、専門的な用語は避けるようにはしているのですが、職人さんとの会話や、御見積書を作成するときなどは、どうしても専門的な言い回しが必要になる場合が多くなります。

 そこで今回は、建築工事の際に現場でも飛び交う専門用語の第二弾として、わかりやすく説明したいと思います。

 

内法(うちのり)

窓や建具の開口部の寸法を押さえる時に良く使う用語になります。

例えば窓の内法寸法というと、室内の窓廻りに取り付けてある枠の内側から内側までの寸法になります。反対に枠の外側から外側の最外部の寸法を示す外法(そとのり)があります。

内法(うちのり)

 

入隅・出隅(いりすみ・ですみ)

  • 入隅は壁や板の2つの面が内側でぶつかってできる角の部分を言います

入隅(いりずみ)

ビニールクロスの色柄を変えたり、違う仕上げ材に切り替える際には入隅部分で行う場合が多いです。

 

  • 出隅は反対に2つの面が外向きにぶつかって出来る角の部分を指します。

出隅(ですみ)

人の出入の多い出隅部分は脆弱なポイントになるので、場合によってはコーナー材などで補強を入れる場合もあります。

コーナー部材 LIXIL HPより

 

石膏(せっこう)ボード

石膏を基材とし両面を特殊な紙で包んで板状に成形した材料です。プラスターボード(PB)とも言います。厚さは色々ありますが、一般的に使われているのは9.5mmと12.5mmが多いです。

  • 材料が安価
  • カッターで切断することも可能なほど加工性が良い
  • 耐火性・断熱性にも優れている

戸建住宅からマンション、店舗まで、様々な建築現場で使われている建材です。

ボードの長手端部はべベルエッジもしくはテーパーエッジという面処理がされていて、この後ご説明する、ドライウォール工法やビニールクロス貼り仕上げの仕様によって使い分けをします。

ベベルエッジ

テーパーエッジ

詳しくは、吉野石膏HPへせっこうボードの特長|せっこうってナニ?|知れば知るほどナットク|サポート|吉野石膏 (yoshino-gypsum.com)

 

湿式工法・乾式工法・ドライウォール工法

内装の天井や壁面においての工法をご紹介します。

  • 昔ながらの工法で京壁や漆喰壁・繊維壁を左官工で仕上げるのが湿式工法
  • ビニールクロスや木板材やパネル材など主に接着剤で張られる物を乾式工法

と分類されます。

ドライウォールは和訳すれば乾式になりますが、もともとアメリカ・北米の壁仕上げでは、殆どが石膏ボードに下地処理をしてからの塗装仕上げをしていることから、石膏ボードに塗装仕上げ用の下地処理を施す壁を総称してドライウォール工法と呼んでいます。ドライウォール工法で肝心なのが、使用する石膏ボードがビニールクロス仕上げに使用するベベルエッジボードではなく、テーパーエッジボードを使用するということです。

ドライウォールの魅力は、ビニールクロスと違い、自分だけの色や質感を作り出すことができることです。それこそ海外の高級ホテルのような空間を演出することが出来ます。また、DIYでも手軽に塗り直すことが可能です。アメリカの映画やドラマでは、良く家族で家を塗り替えているシーンを目にしますが、まさにそのイメージです。(私自体は渡米したことがないので、あくまでイメージです)

ただし、ビニールクロス仕上げに比べてコストが高く、日本では施工出来る職人さんも少ないのが現状です。

京壁 四国化成HPより

 

フィラー

キッチンや洗面台を設置する際に、間口と商品の寸法上どうしても出来てしまう隙間や空間を埋めて処理する化粧調整部材のことをフィラーと言います。

洗面フィラー

外装塗料にも同じくフィラーという材料がありますが、こちらは外壁塗装の際に既存の壁の小さい穴やひび割れを埋め仕上げ材との密着性の向上や仕上がりムラを抑える下地調整材となります。

 

塗装のフィラー

 

微弾性フィラー

 

天板

天板はワークトップとも言い、キッチンや洗面台のカウンター材のことです。様々な材質があります。

  • 木製
  • ポリエステル人大
  • アクリル人大
  • クォーツストーン人大
  • セラミック
  • タイル
  • メラミン
  • ステンレス

用途や予算に合わせてお好みの意匠を楽しめます。

アクリル人工大理石 クリナップHPより

木製カウンター WOODONE HPより

 

セラミックトップ クリナップHPより

タイルカウンター

 

 

人大(じんだい)

システムキッチンの天板やシステムバスの浴槽を選ぶ際に、どうしようか悩まれることが

多い人大ですが、実は人大は大きく分けて2種類あります。

  • 人工大理石
  • 人造大理石です。

似たような名前ですが、呼び名によって成分や性質が違うのです。

人造大理石

天然の大理石を粉砕して樹脂やセメント質で成形した半人工材のことを指します。仕上げに研磨作業が必要なので、浴槽などの複雑な形状に不向きで主にキッチンのカウンターや床材など板状の製品として使われています。

人工大理石

大理石と謳っていますが天然成分は含まれておらず、アクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分とした素材のものを人工大理石と呼びます。加工性と着色性に優れているので大量生産が可能です。

メーカーのカタログをよーく見ると、素材が人造大理石なのか人工大理石かしっかり書いてありますので、確認してみてください。因みに建築業の人でもこの人大の違いをあまりわかってない方も多いので、打合せの際などには注意してください。

コーリアンアクリル人大

 

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