皆様こんにちは。エールハウス藤沢店二級建築士の新井田です。
今回は給湯管の無い洗面台で電気温水器を使用し、お湯の出る洗面台に交換させて頂いた工事事例をご紹介していきます。
現状の洗面台
今回お客様にご依頼いただいたのは2階に設置されている洗面台です。
新築当時2階の洗面台の使用用途は、ちょっとした際に手を洗うぐらいの想定で、2階に給湯管を配管せずに洗面台を設けたそうです。その後、ライフスタイルの変化によって2階でも洗顔や歯磨きをするようになり、夏場はともかく冬場は寒く不便なのでお湯が欲しいと考えていたそうです。
給湯管を配管するとかなりの工事費用がかかってしまうのではないかとの懸念があり、ずっと我慢して使用していましたが、とうとう我慢の限界との事で、今回ご相談を頂く事となりました。
工事のご提案
2階洗面台で、お湯の使用を可能にする方法について給湯配管を新設する方法と電気温水器を設置する方法の2つをご提案させて頂きました。それぞれのメリット、デメリットについてご紹介致します。
ご提案① 給湯管新設配管工事
一つ目のご提案は、給湯配管を建物のどこかから分岐配管し、2階まで配管する方法です。
こちらの工事は
- どこから配管を分岐させるか
- 配管するのに壁などを極力壊さず露出配管にするか
- 壁を壊し完全に見えないように隠蔽配管にするか
にもより大きく工事代が変わります。
また、場合によっては足場が必要になるケースもあります。
メリット
- ガス給湯器でお湯を温めている場合は給湯器の電源を入れている限り、お湯切れをする心配がない。(エコキュートの場合は貯湯ユニットでお湯切れをする場合があります。)
- 保温をする為の電気代もかかりませんのでランニングコストは、ご使用中の給湯器の電気代・ガス代のみ。
- 電気温水器では洗面台の選定に制限がありますが、給湯管であれば引き出しタイプの洗面台も問題なく設置可能。
デメリット
- 工事代が高額になりがち。
- 捨て水という水道代のロスが出てしまう。
捨て水とは、お湯を出していない間に給湯管の中で冷めてしまったお湯の事を言います。次に給湯器等で温められたお湯が出てくるまで給湯管内のお水を捨てなくてはなりません。そのため、給湯器から水栓までの距離分の給湯管内の水がロスとなります。
特に2階の場合は、給湯管の距離が長くなりがちなので捨て水の量も多く、お湯が出てくるまでに時間がかかってしまいます。
ご提案② 電気温水器設置工事
二つ目の方法は、洗面台内部に専用の小型電気温水器を設置する方法です。
こちらの方法は洗面台キャビネット内部に小型の電気温水器を設置することで給湯器からの給湯配管を必要とせず、お湯を使用することができる製品になっております。
小型電気温水器は、通常の使用では特に操作は必要なく、お湯を使用し減った分は自動で給水、沸き上げを行ってくれるので複雑な操作も必要ありません。(1年に数回と、長期で使用しない場合は手動操作で温水器のタンク内清掃の実施が必要となります。)
メリット
- 給湯配管の新設に比べ、工事期間が短い。
- 配管の距離が短いので捨て水が少なく、すぐに温かいお湯が使用できる。
2階の設置には有効的な工事となります。
デメリット
- お湯切れの可能性がある。(保温できるタンクの容量が少ない為、1回の使用でお湯を数分間出し続け、タンク内のお湯がなくなってしまうと再湯沸かしに60~120分ほどお湯が使えない状態になります)
- 洗面台内部に温水器を設置するので、収納スペースが半分ほどになってしまう。
- 洗面台の選定次第で温水器が設置できない洗面台もある。(扉のタイプは開き扉タイプのみ)
- ランニングコストは捨て水分の節約にはなりますが、通常は電源を入れた状態で使用しているので、電気代は1日60円ほどかかる。
工事について
今回のお客様は2階での設置で、お湯の使用量もお湯切れしない程との事でしたので電気温水器での施工となりました。
新しく交換した洗面台は、タカラスタンダードの「オンディーヌ・ハイバックタイプ」をお選び頂きました。
開き扉の中に電気温水器を設置しました。
タカラスタンダードと言えばホーローにこだわりに抜き世界最高レベルの高品質ホーローが売りで、今回選定した洗面台はキャビネット、ボウルがホーローでできている洗面台です。汚れや傷に強く、万が一漏水等のトラブルがあっても木製キャビネットとは違い腐食しにくい洗面台となります。
安心して長くお使い頂けますのでお客様にも大変喜んで頂く事ができました。
エールハウスでは、建築士、インテリアコーディネーター、また整理収納アドバイザー1級、住宅収納スペシャリスト等の住まいに関わる資格を持った女性スタッフがおります。横浜・藤沢・湘南エリアでリフォーム・リノベーション・新築をお考えの際は、お気軽にエールハウスまでご相談下さい!