こんにちは! エールハウス藤沢スタジオ、リフォーム・リノーベーションアドバイザーの川西です。
少し間が空いてしまいましたが、5月にお伝えした私のブログの第2段の【耐震性もアップで一石二鳥♪ 戸建住宅外部リノベーション工事~その弐~屋根工事編】をお届けします。前回のブログはコチラ
屋根の葺き替えのおおまかな作業手順は下記の通りになります。
- 既存の瓦下ろし・清掃
- 野地ベニヤの重ね張り
- 下葺き ルーフィング張り
- 金属屋根葺き
- 棟包みの取付
こちらを詳しく解説します!
①既存の瓦下ろし
まずは職人さんが一枚一枚丁寧に瓦を取外していきます。既存の瓦は、現在の瓦葺屋根の施工方法『ガイドライン工法』が設定される以前の建物でしたので、瓦は『引っ掛け桟瓦葺』といわれる工法で葺かれていました。
棟瓦は、葺き土に銅線で結束されていて、瓦は瓦桟という引っかかりに引っ掛かっているだけでした。地震や台風が心配される昨今、やはり以前のこの工法だと心配ですよね。
屋根作業はお施主様からは確認がしづらい箇所です。でも、ご安心下さい。撤去工事だからといって、雑な仕事は致しません。外した瓦が落下したり、埃が舞い上がらないよう注意を払って、丁寧に取外して行きます。
瓦桟に瓦が引っ掛かっているのがわかるかと思います。新しい屋根材を葺くにあたり、この瓦桟も撤去します。
②野地ベニヤの重ね張り
瓦を下ろした部分から、すぐさま野地板という12mmの厚さの針葉樹合板を留めつけていきます。
針葉樹合板は構造用合板とも言われ、建築構造用の面材として認定されています。外壁の構造用面材としても使われています。似た物では、下地ベニヤ・コンパネなどとよばれている物もありますが、こちらは構造用の面材ではありません。
③下葺き ルーフィング張り
野地ベニヤを張り終えると、すぐさま改質ゴムアスファルトルーフィング(防水紙)を水下側から水上側が重なるように貼っていきます。ここまでの工程をスピーディー行うことが必須です。理由は・・・
そうです!!
外部リフォーム工事の一番の敵、急な雨が降ってきても絶対に宅内に雨を侵入させてはいけないからです。
瓦を下ろした部分は、その日のうちにルーフィングまで終わらせます。なにせ、お施主様は工事中のご自宅でいつもどおりにお住まいですからね。
屋根の葺き替え工事の際は、計画の段階で職人さんと打合せし、
- 1日でどこまで瓦を下ろすか
- 何人で作業するか
- 工事の予定日近くになったら週間天気予報などで雨のリスクが無い日を確認
など、調整しながら慎重に工程を組みます。
瓦を撤去した部分は、その日のうちに野地板と防水紙まで貼ってしまえば、雨が降っても雨漏れの心配はなくなります。
今回の工事では、ルーフィングを全て貼り終えた翌日に雨が降ってしまいましたが、もちろん全く問題ありませんでした(^^)
④金属屋根葺き
仕上げの屋根材を留め付けていきます。今回の屋根材はIG KOGYOのスーパーガルテクトとなります※製品については前回のブログの使用材料と仕様をご覧下さい。
1枚の寸法は幅が約30cm、長さが約3mで、ステンレス釘で野地板に留めつけていきます。釘はルーフィングを貫通しますが、ルーフィングが熱で溶け、釘穴に追従することで、雨水を止水できます。
屋根が金属に変わると、表面が滑りやすくなりますので降雪時の雪の滑落防止の為 専用の雪止めを全周に取付けます。
⑤棟包みの取付
屋根材を頂上まで張り終わると、最後に棟包みの板金の取付となります。2階の小屋裏に空気の流れを作り、小屋裏環境を改善させる為、棟換気を取り付けます。換気部材を取り付ける前に、予め野地板を一部切り抜いておきます。
軒天井の吸気穴から新鮮空気を取り込み、小屋裏であたためられた空気が上昇し、頂上のこの棟換気から排気されます。電気の力を使わない、空気の重力差を利用した自然換気となります。
棟換気の取付完了です。もちろん雨が小屋裏に入り込まない様に設計されています。
屋根工事完了!
複雑な屋根形状ですが屋根の頂上部分全てに棟包みを取り付けて、屋根工事の全ての工程が完了しました。
スーパーガルテクトは、屋根材どうしの重なりに、約16mmの段が出来る段葺き屋根です。日光が当たると、その段差に綺麗な陰影がつくので、とても高級感と意匠性が高い屋根材となっています。
屋根材の色はシェイドブルーです。落ち着いたブルーがよりいっそう高級感を出していますね(^^)/
次回は『外壁工事編』をお届けします!
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