こんにちは! 建築施工管理技士の荒川です。
みなさんもちろんご存知でしょうが、日本は地震大国です。ちなみに世界で起きるマグニチュード6.0以上の大地震の約20%は日本の周辺で発生しているといいます。
2018年6月18日発生した大阪北部地震や2018年9月6日発生の北海道胆振東部地震をはじめ、2018年は1月~9月だけで震度5弱以上の大地震が9回も発生しており、各地で大きな被害を出しています。この国で暮らしていく以上、私たちは地震から逃れることはできません。
今回は、いつ来るかわからない地震に備えて今すぐできる身近な地震対策をご紹介します。
家の中に潜む危険とは?
1995年に起きた阪神・淡路大震災では、住宅内部によるけがの46%は「家具の転倒、落下」が原因でした(東京消防庁調べ)。次いで、ガラスの飛散による負傷が29%だったことから考えると、およそ4分の3もの人が家具やガラスの飛散等が原因でけがをしたということになります。つまり、家具を転倒しないように工夫し、ガラスの飛散防止対策を行えば、家の中の危険を減らすことができます。
食器棚やタンスといった背の高い家具への地震対策
転倒防止対策にはいくつか方法がありますが、L型金具で壁などに固定するのがおすすめです。他にもベルト式器具やポール式器具(つっぱり棒)などもあります。器具を使わずすぐできるものとしては、段ボール箱を上に置いて天井との隙間を埋めるのも有効です。この時、段ボール箱がずれないように底に粘着マットなどを貼り付けておくとよいでしょう。もし、これらの対策が出来ない場合には、家具の配置替えも考えましょう。寝ているところに倒れてくる危険はないか、出入口付近など避難の妨げになる恐れはないか、などを考えておくのも大事なポイントです。
窓ガラス等への地震対策
大きな窓のガラスが割れ、破片が部屋中に散らばるととても危険ですが、実はカーテンをするたけでも飛散を防ぐ効果があります。飛散防止のフィルムをガラスに貼っておくと更に良いでしょう。また、普段から厚手のスリッパを履いておくことで、ガラスが飛散した床を裸足で歩く危険から避けることに繋がります。(寝る時には裏返しにしておくといいのですが、それはなかなか難しいですね…。)
他にも、上下に分かれているタンスなどの家具は上部が外れてしまわないように連結金具で固定することや、吊戸棚など高い位置にある収納棚の扉には飛出し防止器具で中身が飛び出さないようにするなど、実は対策が必要なところはまだまだあります。 家そのものの耐震化が重要なのは大前提ではありますが、生活空間も同様に普段から安心・安全にしておくことで予期せぬ災害から我が身を守ることになります。こういった対策を「しておいて良かった」と思うような災害そのものが起きないのが一番ですけどね。
今後も身近なお役立ち情報をご紹介していきますので、宜しくお願いします。