こんちには! 一級建築士の後藤です。
先日、いつも工事でお世話になっているY様邸にお邪魔しました。Y様邸は築30年以上のやや古いマンションで『音漏れについて相談に乗ってほしい』とのご相談の内容でした。
Y様から「玄関ドアの外でお隣さんと立ち話をしている時に、リビングで弾いているピアノの音が結構な音で外にも聞こえていることに初めて気が付きました。リビングのドアは閉めていたのですが…今まで全然知らずに、何十年もピアノを弾いていて、ご近所の方に随分とご迷惑をかけてきていたのかしら…」とのことでした。
そこでリビングのドアと玄関ドアを点検させていただいたところ、玄関ドアはごくごく最近にマンションの大規模修繕で、新しいスチールドアに交換したばかりで、特に問題は見られませんでした。リビングのドアは、30年以上も前の木製ドアで、枠部分にも隙間が見られ、さらにいろいろなものがぶつかって塗料も剝がれていました。またガラスも薄く、開閉すると「ガタガタ」音がするくらいの年代物で、音漏れの原因はこの「リビングのドア」だと判明しました。
特寸オーダーで『防音ドアへの交換』をご提案
細かく採寸の上、リビング向けの防音ドアの特注寸法範囲やオプション部材など色々検討し、Y様邸に取付可能な「防音ドア」をみつけました。ところが、特寸オーダーの防音ドアだったため、発注を掛けてから納期まで約1か月半も掛かってしまい、お客様には暫くお待ちいただく事になってしまいました。
そして、いよいよ取付工事の日! 特寸オーダーで、コンクリートの躯体にぎりぎりの寸法ですし、納まり的にも難しい工事でしたので、弊社の中でも特に器用で上手な大工さんが工事を担当しました。現場でも大工さんと綿密な打ち合わせのうえ、交換工事を行ないました。
「ジャーン!!」
廻りの壁クロスも傷つけることなく、ものの見事に(私が考えていた以上に?)綺麗に取付完了しました! このドアは防音ドアだけあってとても重く、しかも閉めたときにドアの下端から「防音パッキンスカート」のようなものが降りてきて、防音性能もバッチリです。これで廊下への音漏れが防げました。
お客様も「これで心置きなくピアノを引くことが出来ます」と大変喜んでいただけました。お客様に喜んでいただける、この瞬間が私達にとってのたまらない『やりがい』です。