こんにちは! エールハウス藤沢店、リフォームアドバイザーの川西です。新年号『令和』にまだ慣れていない今日この頃ですが、皆様はもう新年号に慣れましたでしょうか?
今回は意外と知られていない『窓ガラスの種類や性能など』をあれこれ紹介していきたいと思います。
単板ガラス
基準になる単層のガラスです。以前は単純に板ガラスと言っていたそうですが、複層ガラスが出回るようになってから区分の為に単板ガラスと言われるようになったみたいです。現既築住宅で最も普及しているガラスです。断熱性能に乏しく、冬においては外気の冷気をもろに伝える為、室内を暖房で温めても熱が逃げやすく、ガラス表面も冷たくなるので結露に悩まされるお宅が多いです。
合わせガラス
ガラスとガラスの間に特殊フィルムを密着させたガラスです。紫外線カットや防音・装飾・着色と多様な合わせガラスがありますが、防犯ガラスもこのカテゴリーになります。ガラス飛散防止になりますので、自動車のフロントガラスにも使用されています。因みに防犯ガラスはCPステッカーがガラスに貼られますので、泥棒がステッカーを見たら侵入をあきらめる場合が多いそうです。
※一定の防犯性能があると評価した「 防犯性能の高い建物部品目録 」に掲載・公表された建物部品は、「CPマーク」の使用が認められています。
強化ガラス
通常のガラスに熱処理を加えて急激に冷却させたガラスで、通常のガラスの3~4倍の耐風圧強度を持つガラスです。通常のガラスと大きく違う所は、万が一割れた際には粉々に粉砕するので、割れた破片で怪我をすることがありません。店舗のディスプレイの棚板やガラステーブル・車の側面ガラスなどに使われます。
※多くの方が誤解されていますが、決して防犯性能があるわけではありませんので、先のとがったもので叩くとそんなに力を掛けないでも簡単に割れてしまいます。
複層ガラス
スペーサーにより2枚の単板ガラスの間に乾燥空気層を設けることにより、外からの暖気・冷気の伝わりを防ぎ、冷暖房効果を高めることができ、断熱性能が良いので冬場の結露対策に有効です。よく「ペアガラス」と認識されていますが、ペアガラスはAGC(旭ガラス)の登録商標ですので、NSG(日本板ガラス)の場合はペアマルチと呼びます。
中空層の乾燥空気の代わりに、より断熱性能の良いアルゴンガスを充填した複層ガラスもあります。防犯性も良さそうなイメージですが、基本単板ガラスが2枚あるだけですので、単純に2枚ガラスを割れば宅内に侵入出来てしまいますので、防犯性はありませんが、もちろんガラスを防犯合わせガラス仕様に替えれば、防犯複層ガラスになります。
あと複層ガラスでよくある間違った認識ですが、防音性能があがるわけではありません。同じガラス厚の複層ガラスだと太鼓のように響き合う現象、コインシデンス効果が起きてしまい、決して有効ではありません。もし防音効果を期待されて窓廻りのリフォームをご検討するようでしたら、防音に関しては『内窓』の設置が有効です。もしくは複層ガラスのそれぞれの厚さを変える『異厚複層ガラス』の仕様にすれば、防音効果に有効です。
LOW-E複層ガラス
ガラス表面に特殊金属膜をコーティングしたもので、通常の複層ガラスよりも、より高い断熱性になります。下記図のように、室内側ガラスLOW-E・室外側ガラスLOW-Eと複層ガラスを組み替えることにより、違った性能を発揮します。
室内側LOW-Eは断熱タイプとなり、いったん室内に取り入れた太陽光の熱を鏡のように室内で反射されることにより外部に逃がさないようにします。
室外側LOW-Eは遮熱タイプとなり、外部からの太陽光の熱をカットすることにより(夏場においては太陽光を50%以上カット)冷房効果を高め、冬場は室内の熱を逃がさしにくいので暖房効果が高まります。
真空板ガラス
ガラスとガラスの間に特殊スペーサーで真空層をつくることにより、一般的な複層ガラスより2倍の断熱性能を実現します。真空層も複層ガラスとは違い、ごく薄く作成出来る為、よりクリアな窓の視界が確保できます。ガラスはLOW-Eガラスになります。
真空板ガラスの商品はNSG(日本板ガラス)の特許になりますので、商品面『スペーシア』だけとなります。価格がやや高額ですので予算を抑えたい方は、真空ガラスにLOW-E被膜を省いた、クリアFITという商品もございます。
その他にもいろいろなガラスがありますので、次回に書かせていただきたいと思います。
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