こんにちは! エールハウス社長、一級建築士・宅地建物取引士の伊丹です。
今回は、『外壁塗装業者の探し方』と『選び方』をご紹介します。外壁塗装業者を選ぶ前に知っておくべきことや、探すときに注意していただきたいことを解説したいと思います。
外壁塗装のご予定がある方の中には、どうやって業者を探したらいいのかわからない方が多いのではないでしょうか。探してきたとしても、良し悪しをどこで判断したらよいのか分からないですよね。
そのあたりの疑問や不安が解消できるようにご説明しますので、参考にしていただけますと幸いです。
外壁塗装ができる業者とその特徴
ではさっそく外壁塗装ができる業態をご紹介しながら、業態の違いによって技術力や提案力が変わるのか考えてみたいと思います。
業態による違い
外壁塗装ができる業態ですぐに思いつくのが「建築会社、リフォーム会社、塗装業者」の3つではないでしょうか。この3業態それぞれの特徴をご紹介しましょう。
あなたにとってどの業態が一番向いているか、考えてみてください。
▼建築会社の特徴
- 新築住宅をメインにしている会社
- 家に関することなら何でも総合的に相談できる
- お施主様邸のアフターメンテナンスで外壁塗装に慣れている
- 自社の職人が施工する会社と、協力会社に発注する会社がある
▼リフォーム会社の特徴
- リフォームを専門にしている会社
- リフォームに関しては総合的に相談できる
- リフォームメニューとして外壁塗装を準備している
- 自社の職人が施工する会社と、協力会社に発注する会社がある
▼塗装業者の特徴
- 塗装工事の専門会社
- 塗装に関する実績が豊富
- 建築会社やリフォーム会社の下請け工事をやることもある
- 大工工事や電気工事、板金工事などは外注
価格に関しては、塗装業者や自社施工の建築会社・リフォーム会社がリーズナブルでしょう。協力会社に発注する建築会社やリフォーム会社は、現場管理費やマージンの分だけやや高くなります。
広告宣伝費(チラシやショールームなど)や人件費をたくさん使っている会社も一般管理費(いわゆる諸経費)が高くなり、見積額も上がります。
塗装工事は大工工事や板金工事、電気工事など多職種の工事をともなうことがあります。個別に業者を手配するのが面倒な方は、建築会社に頼むとよいでしょう。全てまとめて手配・管理してくれます。
業態の違いによる提案力や技術力の差は?
さて、業態の違いで提案力や技術力に差が出るのでしょか?
提案力や技術力は、業態ではなく個々の会社や担当者によります。傾向としては、以下の3つの理由で「業態を問わず、大きい会社ほど提案力や技術力が高い」と言えそうです。
- 社内で情報整理や情報共有がしっかりしている
- サービスメニューが確立されている
- スキルアップ制度が設けられている
社員数が多い会社は、誰かの成功体験をみんなで共有することができます。その結果、レベルアップのスピードが速くなります。
小さい会社は個人プレーになるので、天才的な営業マンや職人がいたとしても優秀なチームは生まれにくいのです。
外壁塗装業者を選ぶときのチェック項目
つづいて、外壁塗装業者を選ぶときのチェック項目を21個、ご紹介します。人によって重要度が違うと思いますので、あなた独自の優先順位を付けてご活用ください。
中見出し:要チェック21項目
分類 |
チェック項目 |
施工会社に関すること |
・提案力が高いと感じるか ・見せてもらえる施工事例はあるか ・断りにくそうな感じはしないか |
スタッフに関すること |
・説明はわかりやすいか(丁寧か) ・接客態度はよいか ・気軽に相談しやすいか |
価格に関すること |
・明朗会計か ・適正価格か ・見積書に不明点はないか |
施工技術に関すること |
・職人の技量は確かか ・最新建材や技術の知識はあるか ・自分たちのセンスと合うか |
工事現場に関すること |
・近隣住民への配慮はあるか ・工事現場の雰囲気は良いか ・工事現場の清掃や防犯対策は万全か |
工事後に関すること |
・アフターサービス体制があるか ・工事の保証は適切か ・会社規模や安定性は十分か |
地域密着か |
・実績は豊富か ・トラブルがあったとき迅速に駆けつけてもらえるか ・地域の特性(気候や法規)を理解しているか |
上述に項目に関して、疑問が残らないように塗装業者に質問してみてください。工事現場も、見られるなら見ておくに越したことはないでしょう。
提案内容や見積もりの説明を聞いて質問し、対応を見れば、おのずとその業者の良し悪しがわかります。「信頼できるし、相性もよさそう」と感じる業者に依頼すると良いでしょう。
塗装業関連の資格や許可があるとなおよい
塗装工事は、資格がなくてもできます。しかし、資格を持っている職人や会社は、勉強熱心かつマジメである可能性が高いのではないでしょうか。
とくに「建設業許可」は以下のような要件があるので、ある程度「適正な業者」の担保になります。
- 経営業務の管理責任者がいる
- 専任技術者がいる
- 財産的な基礎が安定している
- 誠実に契約を履行する
- 欠格要件に該当しない
なお、建設業許可は業種区分が29種類(2種類の一式工事と27種類の専門工事)あり、一部の取得要件は実務経験あるいは国家資格が要ります。
建設業許可だけでなく、個人の資格も業者選びの助けになるでしょう。経験則だけでなく、専門的なアドバイスが期待できます。
外壁塗装に関連しそうな塗装関連の資格(許可)と、建築関連の資格をご紹介しましょう。
▼塗装関連
資格・許可名 |
備考 |
建設業許可(塗装工事業許可など) |
・請負金額500万円以上の塗料工事ができる |
塗装技能士(1級・2級) |
・国家資格で取得には実務経験が必要 ・塗装に関する学科及び実技試験に合格した者が取得できる |
外壁塗装マイスター |
・日本外壁塗装マイスターズが認定 ・外壁塗装に関する設計・施工の知識・技術が一定基準にある熟練技術者が取得できる ・定められた資格の中から5つを有する必要がある |
▼建築関連
資格・許可名 |
備考 |
建設業許可(建築一式工事など) |
・請負金額1,500万円以上の建築物を建設する工事ができる |
建築士 |
・国家資格 ・建築物の設計および工事監理が行える |
雨漏り診断士 |
・NPO法人「雨漏り診断士協会」が認定 ・雨漏りの原因特定や適正な修理をおこなうための判断ができる |
外壁劣化診断士 |
・一般社団法人「全国住宅外壁診断士協会」が認定 ・外壁の性能と課題に対処する専門知識を持つ |
カラーコディネーター |
・東京商工会議所が認定 ・色彩、配色などについて助言をする専門家 |
塗装業者選びで大事なことは、違和感を持った業者に頼まないことです。最初に相談した業者に頼りなさや不信感を持ったら、他の会社にも相談してみるとよいでしょう。
診断や見積もりの内容、担当者の対応能力をシッカリ確認して、一番信頼できるところを選ぶようにしましょう。
外壁塗装業者の探し方
最後に、外壁塗装業者の探し方を2つご紹介しましょう。
インターネットで検索する
すぐに実行できる一番カンタンな方法は「インターネット検索」です。GoogleとかYAHOO!で「外壁塗装 地域名」で検索してみましょう。
出てきた検索結果から建築会社、リフォーム会社、塗装業者の公式サイトを探してください。
もうひとつ、Googleマップを使う方法もあります。「外壁 塗装」や「建築会社」で検索すると地図上に候補が出てきます。会社の基本情報や口コミも確認できるので、便利です。
知人に紹介してもらう
信用できる知人に紹介してもらうのもよいでしょう。あなたの周りに、最近外壁塗装をした人はいませんか?おられたら、依頼した会社と感想を聞いてみましょう。
他にも、不動産屋や銀行マン、司法書士なんかも建築会社の評判について詳しいです。もしお知り合いでそういった業種の方がおられたら「いい会社知らない?」と聞いてみてください。
外壁塗装業者探しの注意点
外壁塗装業者を探すときに、ご注意いただきたいことがあります。
ひとつは、インターネットの口コミは「サクラ」の可能性があるということ。今や自社の良いクチコミも他社の悪いクチコミもお金で買える時代ですので、鵜呑みにしてはいけません。
もうひとつは、訪問販売業者(飛び込み営業)です。全ての訪問販売業者が悪いわけではありませんが、国民生活センターが注意喚起しているぐらい悪質な業者が多いのです。
悪質な業者は「直ぐに塗り替えないと大変なことになる」や「わが社のオリジナル塗料は30年もつ」といったおおげさな表現で勧誘するようです。お気を付けください。
【まとめ】外壁塗装業者の探し方と選び方
外壁塗装業者を選ぶときは、料金だけでなく技術やスタッフの人柄など総合的に判断しましょう。建設業許可やスタッフが持っている資格も会社選びの判断材料になるので、確認してみるとよいです。
外壁塗装業者は、インターネットや知人の紹介で探せます。ただし、インターネット上のクチコミはサクラの可能性もあるので要注意です。訪問販売業者も悪質な業者がいるようですので、お気を付けください。
なお弊社は1978年創業で、経験豊富な1級建築士や職人が多数在籍しております。横浜・藤沢・逗子・横須賀・湘南エリアにて建築工事だけでなく外壁塗装も自社施工していますので、塗装のお悩みもお気軽にご相談ください。
横浜・藤沢・湘南エリアでリフォーム・リノベーション・新築をお考えの際は、お気軽にエールハウスまでご相談下さい!